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モバイルモニター「値段だけ」で選んでいませんか?「失敗しない選び方」教えます
使い勝手を左右するコネクタ配置やスタンド、あったらうれしい給電やタッチ、画面サイズは……
- 提供:
- テックウインド株式会社
2024年8月20日 06:00
モバイルモニターは便利だ。外出先やフリーアドレス席など、さまざまなシーンで活用している読者も多いと思う。
ノートPCが主流の今、「2枚目の画面」として便利に使えるモバイルモニターだが、実は、その使い勝手は製品によって結構異なる。
例えば、買ってから「あれ?」となりがちなのが「コネクタの位置」や「縦置き時の使い勝手」。そのほか、USB Type-Cへ給電できるかどうかや、スピーカーの必要性、タッチ操作の有無も製品によって違う。そしてもちろん、画面サイズと重量、表示解像度も重要だ。
そこで今回は、「On-Lap」ブランドで2010年からモバイルモニターを発売、幅広いユーザーから支持されているGeChic(ゲシック)の製品を例に、モバイルモニターの選び方や活用術を紹介する。
“元祖モバイルモニター”と言っても過言ではない「On-Lap」シリーズだが、現在、日本国内で主に売られているだけで7製品、画面サイズだけで見ても11.6インチから16.1インチまでのラインアップがある。これだけあると選ぶのも大変だが、それぞれの使い方に最適なモニター選びの参考にしてほしい。
モバイルモニターがあれば出先でもマルチ画面で仕事ができる!
まずはじめに、モバイルモニターとはいったい何なのか、改めて確認しよう。
一般的にモバイルモニターは、携帯性に優れる小型のモニターのことを指す。特に重要なのが、”モバイル”という言葉が表すように、持ち運びが可能で、好きな場所で利用できる、という点だ。
通常、デスクに据え置いて利用するモニターは、多くの場合ディスプレイサイズが21インチ以上などと大きく重く、電源の確保も必要で、持ち運んで利用することは基本的に想定していない。
それに対しモバイルモニターは、持ち運んで利用することを第一に想定している点が、一般的な据え置き型モニターと大きく異なる部分だ。そのため、一般的なモバイルモニターはディスプレイサイズが13~16インチ前後と小型で、重量は1kgを下回る軽さのものが中心となっている。ノートPCと一緒に持ち運んでも大きな苦にならず、気楽に持ち運んで利用できるよう考慮されているわけだ。
また、利便性という点では、PCとケーブル1本で接続して利用できるという特徴がある。
一般的な据え置き型モニターでは、利用時にPCとHDMIケーブルやDisplayPortケーブルなどで接続し、モニターには電源ケーブルを接続して電力を供給する必要がある。
それに対しモバイルモニターは、PCとUSB Type-Cケーブル1本で接続するだけで利用できるものが多数を占めている。PC側のUSB Type-Cコネクタが「DisplayPort ALT Mode」という映像出力機能に対応している必要はあるが、USB Type-Cケーブル1本でPC側から映像信号の送信とモバイルモニターを駆動する電力の供給を同時に行える。そのため、USB Type-Cケーブル1本でノートPCと接続するだけで、電源を確保できない場所でも利用できる。
なお、ほとんどのモバイルモニターはUSB Type-CだけでなくHDMI入力も備えている。HDMI入力で利用する場合には別途電力の供給は必要となるが、DisplayPort ALT Mode対応のUSB Type-Cを備えないPCでも問題なく利用できるため、互換性という点でも安心だ。
このように、持ち運んで利用することを第一に考えた小型軽量のモニターが、モバイルモニターというわけだ。
GeChicはモバイルモニターのパイオニア的存在
近年、広く利用されるようになっているモバイルモニターだが、その歴史は2010年頃から始まっている。そして、その当時から業界をリードしているのがGeChicだ。
GeChicは2010年に台湾で設立され、モバイルモニター「On-Lap」シリーズをいち早く世に送り出した。現在でこそさまざまなメーカーが参入し、多くの製品が販売されているが、On-Lapシリーズは”元祖モバイルモニター”と言っても過言ではなく、GeChicはモバイルモニターのパイオニア的存在だ。事実、モバイル製品好きの多い日本のPCユーザーにとっても非常になじみ深く、比較的PC歴の長い人にとっては”モバイルモニターといえばOn-Lap”という印象を持っている人も少なくないはずだ。
種類が豊富なOn-Lapシリーズ、スタンダード3モデルに光る個性
モバイルモニターとして最も一般的なのは、ディスプレイサイズが14~16インチの製品だ。On-Lapシリーズでは、14.0インチの「M141E」や15.6インチの「M152H」、16.1インチの「M161H」などで、いずれもOn-Lapシリーズの中心的な存在となっている。
専用キャリングケースで持ち運びも安心
これら製品には、安心して持ち運べるように専用のキャリングケースが付属している。On-Lapシリーズ付属のキャリングケースは、衝撃を吸収する比較的分厚いクッション材を挟み込み、傷を付けにくい柔らかい布を内部に使うことで、外部の衝撃などからディスプレイをしっかり保護してくれる。これなら安心して持ち運べるだろう。
ケーブル1本で電源も映像も
また、PCとの接続は、先にも紹介しているように、USB Type-Cケーブル1本で可能となっているが、HDMI入力端子も備えており、HDMI接続でも利用可能だ。最新のノートPCではDisplayPort ALT Mode対応のUSB Type-Cを備える製品が多いが、全ての製品で対応しているわけではない。また古いPCで使いたいという場合もあるだろう。そのようなPCでもHDMI入力を利用すれば、問題なく利用できる。
ポートの差し込み口が画期的
同時に、USB Type-CやHDMIなどの接続端子を本体側面ではなく本体背面の内側に用意しているというのも見逃せないポイントだ。接続端子が本体側面にあると、ノートPCなどと並べて利用する場合に接続したケーブルやコネクタが邪魔になることもあるが、On-Lapシリーズでは接続端子が背面の内側に用意されているため、ケーブルやコネクタが邪魔になりにくい。
また、壁掛けでサイネージのように利用する場合でも、ケーブルが横に飛び出すことなく簡単に壁に埋め込めるので、見た目に美しく利用できるのはもちろん、いたずらも防止できる。
長年モバイルモニターを手がけ、利便性を重視した設計を心がけているからの特徴で、On-Lapシリーズの大きな魅力でもある。
スピーカー内蔵なら動画やゲームでも楽しめる
機能面でもさまざまな特徴がある。例えばM152Hでは2Wのステレオスピーカーを内蔵しているため、近年人気の超小型PCや、小型のゲーム機、スマホなどを接続して利用する場合でも迫力のサウンドを再生できる。特にゲーム機やスマホを接続すれば、大人数でゲームや動画を楽しめて便利だ。
タッチ操作に対応するモバイルモニターも豊富にそろう
タッチ操作に対応する製品も数多くラインアップしている。そのひとつが、15.6インチの「M505I」だ。
10点マルチタッチ対応の静電容量式タッチパネルを備えており、PCに接続するだけで、そのPCをタッチで操作可能となる。また、静電容量式のタッチペンを利用したペン入力も可能で、Wordファイルなどに手書きで修正指示を入れるといったことも簡単に行える。
モニターをどう立たせる? 独自の「クイックリリーススタンド」が秀逸これで縦置きもOK
モバイルモニターを使う時に問題となるのが、モニターをどう自立させるか、という点だが、それを解決してくれるのがOn-Lapシリーズ独自の「クイックリリーススタンド」だ。
クイックリリーススタンドは、小型の着脱式スタンドのこと。各製品とも背面にクイックリリーススタンドの着脱機構を備え、そこにクイックリリーススタンドを装着することで簡単にモニターを自立させて利用できる。
このクイックリリーススタンドの最大の特徴は、自由度の高さにある。例えばM152HやM161Hではクイックリリーススタンドを上下いずれの方向からも装着できるが、それによって画面角度をより幅広い範囲で調節できる。
M141Hでは上下左右の4方向に装着できるが、これによって縦画面に自立させて利用することも可能となっている。ウェブページを閲覧したり、プログラミング作業を行う場合などは、縦画面にして縦の情報量を増やした方が便利だが、M141Hならそういった使い方も簡単に実現できる。
モニターアームとカンタン脱着できるから、自宅でも使える!!
しかも、このクイックリリーススタンドのおかげで、ほかのモバイルモニターには真似のできない使い方も可能。それは、簡単に一般的なモニターアームに装着して利用できる、というものだ。
On-Lapシリーズのオプション品「クイックリリース壁掛け金具(VESA 75)」をデスクのモニターアームに装着しておけば、M141EやM152H、M161Hなどのクリックリリーススタンド対応製品をモニターアームに装着して利用できる。
持ち出すときもワンタッチで取り外せるので、自宅やオフィスでのデスクワーク時にはモニターアームに装着て利用し、外出時にはサッと外して持ち出すというように、活用の幅が大きく広がるのだ。
このほかにもOn-Lapシリーズでは、ノートPCのディスプレイよりも上に設置して上下2画面での利用を実現できる「M1S4 スタンド」や、受付けなどのカウンター上に設置することを想定した回転スタンド「T1S5」など、さまざまなオプション品を用意している。特にM1S4は、ノートPCの上にOn-Lapを配置できるため、横に並べるよりも2画面での利便性がたかまるだけでなく、設置スペースも節約できるので、比較的小さなテーブルでの利用に最適だ。
このように、持ち運んで利用するだけでなく、幅広い活用が可能という点もOn-Lapシリーズの魅力だ。
ちょっとした違い、だが、使えばその利便性に満足
今回、On-Lapシリーズの利便性を確かめるために、いろいろな使い方を試してみた。まず、モバイルモニターの本来の使い方でもある、外出時に持ち出して利用してみた。
利用したのは14.0インチのM141E。単体での重量は696g、ケースに入れても1kgに満たない軽さ。モバイルノートPCと合わせても2kg前後で、カバンに入れてもかなり軽快に持ち歩ける印象で、出張時はもちろんのこと、普段の外出時にも自然と持ち歩きたくなる。
出先で電源がなくても、狭いスペースでも使えるのが便利
そして、外出先での利便性だが、やはりUSB Type-Cケーブル1本でノートPCと接続して利用できるのはとても便利。電源を確保できない場所でもノートPCからの給電で利用できるので、カフェなどでの利用も全く問題がなかった。
ホテルのラウンジや部屋など、比較的広く場所を取れる場所など、横画面でノートPCと左右に並べて利用する場合でも、ケーブルが背面接続なのでケーブルが邪魔にならずすっきりと設置できる。また、クイックリリーススタンドのおかげで縦画面の利用も簡単に実現できるため、カフェなど比較的小さなテーブルしかない場所でも2画面環境で作業できるのはありがたく感じた。
出先だけじゃない、フリーアドレスやテレワークでも使える!
上でも紹介したモニターアームに装着できるオプションも試してみたが、こちらも想像以上に便利と感じた。自宅デスクで利用する場合はもちろん、オフィスのデスクにモニターアームを設置してクイックリリース壁掛け金具を利用することで、モバイルモニターを据え置きモニター代わりとして活用できるのは、本来の使い方とはちょっと外れるかもしれないが、デスク上に設置場所を確保することなく利用できる点は、想像以上に便利だ。
近年のオフィスは、従業員が好きな場所で業務を行えるフリーアドレスの採用が進んでいる。そういったオフィスでも、フリーアドレスのデスクにクイックリリース壁掛け金具を取り付けたモニターアームを設置し、ある程度大きいモバイルモニターをオフィスの備品として従業員に貸し出す形で自由に使えるようにしておけば、従業員の作業効率を下げることなくデスクの有効活用が可能となる。そのため、オフィス内での利用だけでもかなり大きなメリットがあると感じた。
ビジネスの効率を高めるモバイルモニターはOn-Lapがベスト
近年、モバイルモニターはビジネスシーンで広く活用されているが、その利便性にどれだけ満足できているだろうか? 筆者もこれまでさまざまな製品を利用してきたが、利便性という点では、やはりOn-Lapシリーズが頭ひとつ抜けているな、ということを今回実際に利用して改めて実感できた。
表示画面を増やすという点だけなら、ほかの製品もそう大きく変わらないかもしれない。ただ、接続端子を背面に配置してケーブルの取り回しが便利だったり、クイックリリーススタンドによる自立利用の利便性の高さ、豊富なオプション品によるモバイルモニターの枠を超えた使い方が可能な点など、細かな部分の作り込みによる優れた利便性は、長年モバイルモニターを手がけてきたGeChicだからこそ実現できる大きな特徴で、1度使うと手放せなくなると感じる魅力だ。
競合製品と比べると、やや価格は高めで、デザイン性もおとなしい印象だが、ほかにはない優れた利便性を考えると、価格分の魅力は十分に備えいている。モバイルモニターを長年使い続けている法人ユーザーの多くが、On-Lapシリーズを指名買いしているという事実も、優れた信頼性と利便性の高さを裏付けている。
そのため、これからモバイルモニターを導入しようと考えているなら、On-Lapシリーズを強くおすすめしたい。