やじうまWatch

EU、Starlink競合の衛星インターネットサービスを発表するも、稼働は数年後

 EUの欧州委員会が、Starlinkの競合となる衛星インターネットサービスの計画を発表した。

 イーロン・マスク氏率いるSpaceX社が提供している低軌道衛星によるインターネットサービスのStarlinkは、地上回線の通信環境が整備されていない地域でも高速なインターネットが可能になることから、日本でも個人でアンテナを購入する人が増加している。今回発表されたのはこのStarlinkの競合となる衛星インターネットサービスで、中軌道と低軌道の両方で運用される290基のIRIS2衛星群を利用して通信を行うという。提供対象はEU圏で、政府当局はもちろん民間企業および一般ユーザーにも解放されるとしているが、現時点ではまだこれら衛星群の利用契約を締結したにすぎず、稼働予定は2030年がめどと、まだまだ先。官民契約ですでに支払ったとされる106億ユーロ(約110億ドル)というコストもほんの一部でしかなく、唯一無二のサービスと言われるStarlinkに肩を並べるには、相当な時間と予算が必要になりそうだ。