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パスワードは、特殊文字などの「複雑さ」ではなく「長さ」を求めることを推奨 〜NISTがガイドライン更新

 セキュリティベンダーの米Malwarebytesは、NIST(米国国立標準技術研究所)がパスワード作成に関する最新のガイドラインを更新したことを報じた。これは、企業・組織などパスワードを管理する側(つまり、パスワードに関するルールを作る運用する側)向けの内容で、これまでによく言われてきた「複雑にする」ことを非推奨とするなどしている。

 更新されたガイドラインにおける、主な変更点は以下の通り。

特殊文字(&、%など)や数字、大文字の混在など「複雑さ」を求めない

複雑なパスワードを設定させようとしても、「password」が「Password1!」になるだけだとしている。その代わり、次に挙げるように文字数を増やすことを推奨する意図がある。

パスワードのみで認証する場合、長さを15文字以上に設定させる

多要素認証と併用する場合は8文字程度でもよいとしている。

定期的なパスワード変更は求めない

漏えいなど、セキュリティ侵害が明らかになったタイミングでパスワードを変更するべきとしている。

パスワードを忘れた場合のセキュリティの質問は禁止する

パスワードを忘れたときのためにペットの名前などを問う「秘密の質問」を設定することがあるが、こちらも推測が容易であるため非推奨で、メールやSMS認証などを行うことを推奨している。

「ブロックリスト」を導入する

一般的に設定されやすいかつ脆弱なパスワードを集めた「ブロックリスト」で、ユーザーに簡単なパスワードを設定させないようにする。