やじうまドメインWatch

新gTLDはカオスか? 「.moe」「.ninja」から「.みんな」なるドメインまで

「.ninja」のロゴ

 2ちゃんねら向けの新ドメイン「.orz」が登場した――というジョーク記事を、10年近く前のエイプリルフールで掲載したことがあるが、そんなジョークはもはや通用しない時代になった。昨秋から大量の“新gTLD”が次々と追加されており、「.orz」こそないものの、萌えを表す「.moe」や忍者のための「.ninja」、戦隊系などとも呼ばれる「.red」「.blue」「.pink」の各色、地名を使った「.nagoya」や「.tokyo」、さらには何に使うのかよく分からない「.xyz」や、日本語ひらがなの「.みんな」というものまで、ネタと見まごう新ドメインが現実に登場してきているからだ。

 実際のところ、今年4月に「.moe」の登場を報じたのだが、記事掲載日がちょうど4月1日で紛らわしかったこともあり、エイプリルフールのジョーク記事なのかどうか判断に苦しんだ方もいらっしゃったようだ(なお、INTERNET Watchでは近年はエイプリルフールのジョーク記事を廃止している)。

 今回スタートする本コーナー「やじうまドメインWatch」では、新gTLDに関するニュースを不定期で取り上げていく。もちろんネタ記事などではなく、本当にインターネットのルートゾーンに追加され、利用できる新ドメインについてお伝えしていくものだ。やじうま的な話題として楽しんでいただくだけでなく、次々と追加される混沌とした新gTLDの中から有効活用できそうなドメインを見つけるのに参考にしていただければと思う。

新gTLDのうち、7月3日までに計328種類がルートゾーンに追加された。そのリストはICANNのサイトで確認可能だ(http://newgtlds.icann.org/en/program-status/delegated-strings

 今回追加される一連の新gTLDは全1400種類以上。それらすべてが広く一般に解放されるわけではなく、社名やブランド名などで企業が自社専用で運用するものや、特定の地域やコミュニティ向けに限定的に提供されるものもあるが、それでも600種類以上の新ドメインで一般向けのドメイン名登録サービスが提供されることになっている。「.email」「.bike」「.plumbing」等々、用途・業種によっては手堅く活用できそうなドメインもあるため、個人/ビジネス問わず、新gTLDの登録受付開始の情報は要チェックだ。

 なお、本コーナー初回となる今回は、昨年11月以降の関連記事をリストアップした。大量追加された新gTLDのカオスぶりをまずは確認してほしい。

(編集部)