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世界のインターネットのつなぎ方<北欧編その2>

外出先では無線LANが必須、充実したホットスポットサービス

 スウェーデンやフィンランド、ノルウェー、デンマークなど、北欧のインターネット事情を3回にわたって紹介しているが、2回目となる今回は、インターネットカフェや公衆無線LANについてレポートする。


インターネットカフェは探すのにひと苦労

 前回レポートしたように、北欧のインターネット接続の基本は家庭のPCからだ。逆にいえば、インターネットカフェは少ない。インターネットに接続できる場所として、ホテルにはビジネスセンターが、安宿の代表格であるユースホステルにはネット端末があるが、それだけだと思ったほうがいい。ないわけではないが、探すのに非常に苦労するだろう。また、日本人の利用は少ないのか、ほとんどのネット端末には日本語のフォントや入力システムが入っておらず、英文のみのブラウジングやメールの送受信を強いられる。PCを持って行かないなら、そこは覚悟しておいたほうがいいだろう。料金はだいたい1分で15~20円程度。

 お金をかけたくないなら、裏技的な方法として、図書館に行くのも手だ。多くの図書館にはインターネット端末があり、タダで利用できる。ただし地元の人々にも人気で、端末の数も限られているため、けっこう待たなければならないかもしれない。

フィンランドのホテルにある無人ビジネスセンター。使用後にフロントで代金を支払う仕組み デンマーク・コペンハーゲンのユースホステル内に設置されている宿泊者向けインターネット端末

スウェーデン・ストックホルム中央駅内のインターネットカフェ スウェーデンで見つけたインターネットカフェの内部

ノルウェー・オスロ中央駅のインターネットカフェ ノルウェー・オスロにあるインターネットカフェ。オスロはインターネットカフェが比較的多い

フィンランドの無人インターネットカフェ 無人インターネットカフェの内部。端末数台のほか、自動販売機が並ぶ

スウェーデン・ヨーデボリの図書館。インターネット端末が設置されている フィンランドの学校内に設置されているフリーのインターネット端末

北欧ではホットスポットが充実、ノートPC持参なら無線LANは必須

 PCを持参する場合は、インターネット接続の王道は無線LANだ。各都市の有名なホテルやショッピングセンターの多くにホットスポットがある。公衆無線LANの接続事業者は各国にそれぞれ数社あるが、規模の大きなところではフィンランドの「Sonera Homerun」が挙げられる。近隣諸国のホットスポットサービスのローミングも行なっているほか、ホットスポットを見つけた後でその場でクレジットカードで決済できるため、フィンランドに行くならここをおすすめする。ちなみにスウェーデンでは、よく似たサービスの「Telia Homerun」があるが、その場でクレジットカードによる支払い手続きができないため、短期滞在時に利用するには少々面倒だ。

 そのほかのホットスポットサービスに関しても、多くがWeb上でクレジットカード番号を入力する支払い方法にも対応している。ホットスポットを見つけたその場で利用でき、英語が苦手な人でも交渉せずにインターネット接続環境が得られるわけだ。

 通信規格についてだが、多くのホットスポットがすでにIEEE 802.11gにも対応している。ただ、前述のとおりインターネット接続速度は日本よりは遅いし、北欧と日本の間のバックボーンが細いため、日本のコンテンツを見るにはどうしても遅く感じてしまう。それでも動画ニュースは快適に見られたため、巨大なファイルのダウンロードなどでもしない限り、日常のWebサイトのチェックやメールの送受信程度なら不満のない速度と言っていいだろう。こちらも料金は日本より高く、だいたい30分で500円程度。

 ホテルの部屋で有線LANで接続するという手もあるが、実際に見てまわった実感としては、有線LANポートを配備しているホテルは意外にも少なかった。有線LANによるネット接続サービスも、例えば首都の中央駅や空港にあるにはあるが、無線LANのホットスポットの多さにはかなわない。ノートPCを持ち歩くなら、無線LAN機能は必須だ。

ノルウェー・オスロ中央駅のインターネットカフェでは、持参したPCからインターネットに接続できるサービスも提供している フィンランドの喫茶店で提供している無線LAN接続サービス。料金は30分間で2ユーロ

フィンランド・ヘルシンキの空港内にあるインターネット接続サービスコーナー 設置されているノートPCを使うも可、自前のPCで有線LAN接続するのも可

■フィンランドの公衆無線LAN接続事業者「Sonera Homerun」
http://www.sonera.com/homerun/
■「Sonera Homerun」の利用手順をまとめた携帯用冊子(PDF)
http://www.sonera.fi/GetImages/GetImages_GetImage_pdf/0,1440,45696,00.pdf
■北欧で展開するホテル「Scandic Hotel」。独自のホットスポットを持ち、宿泊者は無料で利用できる
http://www.scandic-hotels.com/

( 山谷剛史 )
2004/11/11

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