「iPhone 3G」の発売が先週の大ニュースでしたが、品薄で入手困難な状態がしばらく続きそうです。より身近なWindows XP SP3の自動更新や、マイクロソフトの月例パッチのニュースの方が気になったという方も多いことでしょう。
iPhone 3Gがとにかく目立っていますが、関連するアップルのサービスには、従来のiPod touchユーザーや、アップル製品をひとつも所有していないWindowsユーザーもチェックしておきたいものがあります。今回の解説では、これらについて取り上げます。
◆「iPhone 3G」発売。App StoreとiTunes 7.7も公開
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/07/11/20232.html
7月11日、ソフトバンクモバイルはアップルの携帯電話「iPhone 3G」を発売。合わせてアップルのコンテンツ管理ソフト「iTunes」が7.7にバージョンアップした。詳しくは後半で解説します。
◆Google、ソーシャル3D仮想空間「Lively」ベータ版を公開
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/07/09/20194.html
7月8日、米Googleは3D仮想空間「Livly」のベータ版を公開した。WindowsのInternet ExplorerまたはFirefoxに対応したプラグインをインストールし、自分のアバターや部屋を作成してコミュニケーションを楽しむことができる。現在はすべての利用料が無料。部屋を自分のブログパーツとしてブログに貼り付けたり、YouTubeの動画やPicasaなどの写真を部屋の中で再生する機能もある。
◆「Gmail」にセッション管理機能を導入、ログイン履歴も確認可能
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/07/08/20178.html
7月7日、米GoogleはWebメールサービス「Gmail」に、メールを他人に盗み読まれていないかを確認するための「セッション管理機能」を導入した。自分のGmailアカウントがいつ、どのIPアドレスから開かれているかを確認できる。この機能はGmailの最新バージョンに対応しており、ユーザーごとに順次利用可能になっていく。
◆NHKが「Joost」で番組配信を開始
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/07/10/20213.html
7月9日、NHKとJoostは、JoostでNHKの番組配信を開始したと発表した。洞爺湖サミット期間中の報道番組や、日本のアニメ・ゲームなどの文化を採り上げる娯楽番組など、NHK国際放送の英語番組を配信するという。JoostはP2Pによるオンデマンド番組配信プラットフォームで、米Warnarなど大手メディアを含む多数の企業がJoostを利用した配信を行っている。
◆iPod課金先送りへ、権利者とJEITAの対立で補償金議論振り出しに
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/07/10/20229.html
7月10日、私的録音録画小委員会の第3回会合が実施された。JEITAが「著作権保護技術が施されている場合、補償金は不要」と主張したのに対し、権利者側が真っ向から反論。議論の先行きが見えなくなってしまい、小委員会の次回開催も未定となっている。
● 買った人も買わない人も知っておきたい、iPhone 3Gとアップルの新サービス
7月11日に、アップルの「iPhone 3G」がソフトバンクモバイルから発売になりました。ソフトバンク表参道店では全国での発売開始時刻である正午に先んじて午前7時から発売が開始となりましたが、店の前には原宿から渋谷に繋がるほどの大行列ができ、大変な盛り上がりとなりました。
そうした中でiTunesの一部Windows環境での不具合、iPhone 3Gの発売と同日に開始予定であった「MobileMe」がまだ開始になっていない(13日夜現在)といったトラブルも起きています。が、最近ではiPod touch発売直後にWindows環境との接続に不具合が発生という前例もあり、アップルファンには、この程度は予想できる範囲内のことかもしれません。
今回、iPhone 3Gの注目度が非常に高いためにかすんでしまいがちですが、App Storeのアプリケーションは、iPod touchでも利用できるものが多くあります。iPod touchには3G通信など不足している機能もありますが、iPhoneに限りなく近いデバイスを毎月7000円以上の料金支払いをせずに利用できるのですから、人によってはiPod touchの方が魅力的に感じられることもあるでしょう。
片手入力を強く意識したダイヤルキー式の新しい文字入力UIも、アップデートしたiPod touchで利用できます。ただし、既存ユーザーは1200円支払ってファームをアップデートしなくてはいけません。
そして、iPhone/iPod touchを所有していないWindowsユーザーにも、「MobileMe」はちょっと気になるサービスです。MobileMeはさまざまなリソースをオンラインで同期・共有できるサービスで、対応する機能はプッシュ型メール、住所録(連絡先)、予定表(カレンダー)、ギャラリー、オンラインストレージ。対応環境はWindows/Mac、iPhone/iPod touchです。
発表どおりの機能が実現すれば、WindowsメールやOutlookなどのメールやアドレス帳、予定表、そしてIEのお気に入りなどをオンライン経由で簡単に同期できるようになり、アップル製品をひとつも持っていない方でも、家のデスクトップPCとモバイルPCのデータ同期が便利にできそうです。利用料金は個人向けが年間9800円で、最大4つのサブアカウントが持てるファミリーパックは15600円。無料の試用も可能になるはずですので、まずは試してみましょう。
2008/07/14 11:53
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小林祐一郎 プログラマ、編集者、Webディレクター等を経て、ライター・編集者として活動。興味のあるテーマは「人はどうすればネットで“いい思い”ができるのか」 。ごく普通の人の生活に、IT技術やネットのコミュニケーションツールがどんな影響を与え、どう活用できるのかを研究している。近著「Web2.0超入門講座」(インプレス) |
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