早くも年の瀬を感じさせる2008年流行語大賞候補のニュースが、先週ありました。「フィルタリング」のほか、「せんとくん/まんとくん」「あなたとは違うんです」など、ネットでよく目にした言葉も含む60語がノミネートになっています。
年の瀬といえばNHKの「紅白歌合戦」も気になるイベントのひとつですが、先週にはNHKの映像配信サービス「NHKオンデマンド」の料金体系が発表になりました。後半では、各局のオンデマンド配信やテレビ+ネットのサービスを紹介します。
◆「Windows Live」次期バージョンを発表、12月アップデート開始
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/11/13/21514.html
11月13日、マイクロソフトは「Windows Live」新バージョンの正式版を12月から段階的にリリースすると発表した。「つながり」と呼ばれるソーシャル要素が盛り込まれ、写真共有が可能な新サービス「Windows Live フォト」と、5GBから25GBに拡張されるオンラインストレージ「SjyDrive」が目玉となる。マイクロソフトのWindows Live戦略などについては、担当者インタビューも掲載しています。
◆NHKオンデマンドの料金体系が発表。中心価格帯は315円
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/11/13/21521.html
11月12日、NHKは12月1日開始予定となる「NHKオンデマンド」の料金体系を発表した。中心価格帯を315円とし、短い教養番組や多くの視聴者に見てほしい番組などはより低価格で提供する。また「見逃し番組」の見放題パックが月額1470円、「特選番組」がセットで割引になるパック料金も設定するとした。
◆「Gmail」に音声・ビデオチャット機能追加
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/11/12/21491.html
11月11日、Googleは「Gmail」に「ボイス&ビデオチャット」を追加した。プラグインをインストールしたInternet Explorer 7、Firefox 2.x以上などのブラウザで動作し、ウィンドウがポップアップしてビデオチャットが開始になる。
◆レンタルサーバー管理会社の役員、著作権法違反幇助の疑いで逮捕
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/11/11/21489.html
11月11日、京都府警生活経済課ハイテク犯罪対策室と八幡署、下鴨署、東山署は、携帯サイト「第3世界」運営者とこのサイトに楽曲をアップロードしていた男性を、著作権法違反の疑いで再逮捕した。また、レンタルサーバー管理者である株式会社エーウォーカーの役員も著作権法違反幇助の疑いで逮捕した。これらを発表したJASRACによると、違法携帯サイトに関する著作権法違反幇助の疑いでの逮捕者は初めてのこと。
◆WPA-TKIPの暗号を部分的に解読、ドイツの研究者が報告
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/11/10/21464.html
ドイツの研究者により、無線LANの暗号化規格「WPA(TKIP)」の暗号を部分的に解読する方法を発見したという研究成果が発表された。攻撃としては限定的で、より強力な暗号化規格「AES」には無効だという。
● 「NHKオンデマンド」ではずみが付く? テレビ+ネットへの各方面からの流れ
12月1日開始が予定されている「NHKオンデマンド」の料金体系が、先週12日に発表になりました。番組構成は4月に発表されており、テレビ放送を翌日から1週間ほど配信する「見逃し番組」と、過去に放送した大河ドラマや朝のテレビ小説、NHKスペシャルなどを配信する「特選ライブラリー」という内容になります。
今回発表になった料金体系では「見逃し番組」の見放題パックが月額1470円。「特選ライブラリー」は1本315円~105円で、15~25%割引になるパック料金も設定するとしています。民放キー局各社はすでにオンデマンド映像配信を行っていますが、質・両ともにきわめて高いコンテンツを保有するNHKの参入は、注目度・利用者増を大いに促進するものと期待できます。
【民放各局のオンデマンド映像配信サービスと主要なニュース】
最近のニュースにはこのほか、マイクロソフトのコンシューマ新戦略の一環として開始になった「スカパー!Netてれび」がありました。
テレビとインターネットを組み合わせたサービスの方向性としては、こうしたテレビ番組をPC向けに配信するタイプのほか、テレビにインターネット機能を追加し、動画や各種情報を配信するタイプもあります。
テレビにインターネット機能を追加するサービスの代表的なものは、パナソニック、ソニー、シャープ、東芝、日立と複数の大手メーカーが関係する「アクトビラ」、NTTぷららの「ひかりTV」、KDDIの「ひかりone TVサービス」などがあります。
「NHKオンデマンド」は、PCだけでなくテレビ向けのインターネット映像配信サービス「アクトビラ ビデオ・フル」、「ひかりTV」、ジュピターテレコムの「J:COM オン デマンド」にも対応しており、PC利用率の高くない家庭でも利用しやすくなっています。
また、映像配信ではないテレビ向けインターネットサービスもあります。ヤフーがシャープの液晶テレビ「AQUOS」向けに情報を配信する「Yahoo! JAPAN for AQUOS」は、天気やニュースなど、Yahoo! JAPANのコンテンツをテレビから閲覧可能にします。また、ソニーは同社の液晶テレビ「BRAVIA」に「アプリキャスト」というサービスを展開。So-netのコンテンツのほか、ソニーマーケティングのライフログ共有サービス「Life-X」にも対応しています。
このほか、最近ではYouTubeが利用できるパナソニック「VIERA」シリーズが登場するなど、映像コンテンツの楽しみ方・テレビの使い方がどんどん多様になってきています。年末にかけてテレビの購入を検討するなら、こうしたネット対応機能も充分に吟味したいものです。
2008/11/17 11:39
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小林祐一郎 プログラマ、編集者、Webディレクター等を経て、ライター・編集者として活動。興味のあるテーマは「人はどうすればネットで“いい思い”ができるのか」 。ごく普通の人の生活に、IT技術やネットのコミュニケーションツールがどんな影響を与え、どう活用できるのかを研究している。近著「Web2.0超入門講座」(インプレス) |
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