お仕事にも役立つ無料アプリ

聞きたい情報を自由に選んで音声再生できる「Voicepaper 2」

取り込んだテキストを音声で読み上げる「Voicepaper 2」
サービス名読み上げ Voicepaper 2
運営会社名Non Umemoto
料金無料(1日15分の再生制限がない有料版もあり)
登録不要
URLhttp://voicepaperapp.com/jp/
https://itunes.apple.com/jp/app/id1273954643(App Store)

溜まった情報を耳でチェック

 「Pocket」「Dropbox」「Evernote」などのクラウドサービスは、気になった記事や情報を簡単に保存できて便利です。しかし、あとで読もうと思った記事などが、気が付いたら溜まる一方ということがあります。どうしても先に目を通さなくてはならない資料がある。でもあと回しにはしたくない……。こんなときは音声読み上げアプリ「Voicepaper 2」の出番です。

「Voicepaper 2」の再生画面

 Voicepaper 2の外部サービス連携機能や、外部アプリの共有機能を使って、Voicepaper 2にファイルや情報を共有すると、Voicepaper 2内にテキスト情報だけが保存され、あとはアプリの再生ボタンをタップするだけで、その内容を音声で読み上げてくれます。移動中の車内、ジョギングやウォーキング中、入浴中、寝る前など、ちょっと空いた時間に“耳で読む”ことができるわけです。

 前回、オーディオブックサービスの「FeBe」を紹介しましたが、Voicepaper 2は、既存のコンテンツではなく、自分がそのとき読んで欲しいもの、聞き流したいものを自由に選びたい、という方にお勧めのアプリです。

Pocket/Dropbox/Evernoteの各クラウドサービスから、設定で指定した本数の記事などをまとめて取り込めます
ウェブページのテキストだけを表示して読み上げてくれます

 音声での読み上げが可能な言語は、日本語、英語、中国語、韓国語など25カ国語。読み上げる言語はテキストの内容から自動判定できます。取り込んだテキストからプレイリストを作成したり、音声読み上げスピードを1.5倍、2倍、3倍と3段階で変えられるほか、指定箇所からの再生、リピート設定もあり、ロック画面でのバックグラウンド再生も可能。ヘッドフォンからも操作できます。

25カ国語を読み上げます
バックグラウンド再生や、ヘッドフォンからの操作も可能

 スリープタイマー機能も備えており、5分後、10分後、15分後、30分後、1時間後、現在のテキスト終了時のそれぞれで読み上げの音声を停止でき、現在のテキスト全体のリピートも選択できます。

スリープタイマー機能

 現在リリースされているのはiOS版のみ。無料で使えますが、1日の再生時間が15分までという制限があります。月額600円または年額2800円の有料版では、こうした再生時間の制限がありません。

耳に慣れやすい音声と、豊富な再生機能が魅力

 Pocket/Dropbox/Evernoteの各クラウドサービスに保存した情報だけでなく、ウェブブラウザーで表示したページも、共有機能からVoicepaper 2に送れます。ページ内のテキストだけが抽出されて読み上げられるため、自分で範囲選択してペーストするといった手間がありません。

 EvernoteとPocketでは、アプリの起動時やデータ更新時に自動で取り込む記事や情報の本数を設定できます。また、取り込む対象の文字数が長いときは、文字数を指定して自動で分割するよう設定することもできます。

テキストのペーストもOK
取り込み設定の画面
長文の分割指定もできます

 オーディオブックと違い、再生時の読み上げ音声は人工的なものです。最初は多少違和感はあるものの、しばらく聞いていると慣れてきます。ハイライト機能により、読み上げている箇所が分かるので、聞き流し中の確認にも役立ちます。

 無料版は1日の再生時間が15分までと制限されています。情報の読み上げにせよ、外国語などの学習にせよ、15分だけなら時間が取れそう、がんばれそう、と思えるところもポイントかもしれません。

 実はPocketのアプリにも読み上げ機能がついていて、スピードの調整や読み上げ箇所をハイライトする機能もあります。Pocketに保存したウェブページを、あえてVoicepaper 2で再生するメリットはどこにあるのでしょうか。

 そこで同じ内容を再生して比べてみたところ、同じ合成音声でもVoicepaper 2の方が、より自然に聞こえました。

 また、Pocketには、選択箇所からの再生機能やタイマーやリピート機能などはないので、柔軟性はVoicepaper 2が上を行きます。特に語学学習や暗記などにはVoicepaper 2が向いていると言えるでしょう。ただし、言語を日本語に設定して英文を読ませたときと、英語に設定したときでは、単語の発音が大きく異なるようです。語学学習に使う場合は、スマートフォンの言語設定にご注意ください。

Pocketにも音声読み上げ機能がありますが、「Voicepaper 2」の方が、より自然です
読み方や発音の調整は、iOS設定画面から設定を変更して行います

すずまり

プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。 睡眠改善インストラクター、睡眠環境診断士(初級)。