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アイ・オーのお手軽NAS「HDL1-LA02」を家族で使うためのアカウントとアクセス権の設定
アイ・オーのお手軽NAS「HDL1-LA02」を家族で使うためのアカウントとアクセス権の設定
2025年6月5日 06:00
アイ・オー・データ機器のNAS「LAN DISK」シリーズの中でも、最も廉価で手軽に使える「HDL1-LA02」を、第237回から使い始めている。2万円を切る実売価格で、気軽にスマホのバックアップ用として2TBの容量を活用できる。
前回は自宅のLAN内でHDL1-LA02のIPアドレスを固定し、いつも同じIPアドレスでアクセスできるようにする方法を紹介した。今回は、NASのストレージ内部を、より快適に使うための設定を実践する。
家族や仲間で使うなら、最初にユーザーやアクセス権を設定!
NASは、ネットワーク経由で複数人がアクセスして同時に利用できることが特徴だ。人ごとにユーザー(ユーザーアカウント)を設定し、それぞれに自分だけが見られる個人用フォルダーと共有用フォルダーを作ったり、親が写真を保存して子どもは見るだけにする(間違って削除したりすることがないように)、ような設定もできる。
セットアップした直後の状態でHDL1-LA02を使うと、誰もが「disk1」というドライブのルート(おおもとの階層)にアクセスする状態になっている。1人だけで使うならそのままても構わないが、家族や仲間と使うなら、あらかじめ人数分のユーザーを作成し、個人用のフォルダーなどを作っておいた方が、ファイルが散らからずに済むし、どのように使ってほしいのかを示唆できる。
今回は、両親と子ども1人の3人家族で使い、子どもには見るだけの権限を設定する操作を実践していく。なお、ここでは大人数ではないため使わないが、「グループ」を作成して、グループごとにアクセス権を管理することも可能だ。
家族分のユーザーを作成する
まずは、利用する人数分ユーザーを作成しておこう。ちなみに、初期状態で「remote」というユーザーが作られているが、これは、そのままにしている。初期セットアップ時に、外出先からアクセスするため「Remote Link 3」を有効化した際に作成されたユーザーだ。
新規ユーザー作成時、ユーザー名は半角英数にしておく。パスワードは、しっかりと決めた上で覚えておくようにする。ユーザーごとにメモを残しておくといいだろう。
ユーザーごとのフォルダーを作り、アクセス権を設定する
次に、ユーザーごとのフォルダーを作成する。まず、初期設定では「disk1」が誰でもアクセスできるようになっているので、これは利用できないように変更しておく。disk1の下層にユーザーごとのフォルダーなどを作成し、それぞれのアクセス権を設定するためだ。
各ユーザーのフォルダーを作成し、本人以外のユーザーは閲覧のみができるようにしておくと、分かりやすいだろう。場合によっては、すべてのユーザーが保存できる共有用のフォルダーもあわせて作っても構わない。
以下の実践例では「kumi」「shun」はそれぞれ自分の名前のフォルダーにのみ保存が可能で、ほかの人のフォルダーは見るだけになる。「muff」は子ども用で、すべてのフォルダーを見るだけに設定する。
なお、管理者ユーザーの「admin」でログインすれば、すべてのフォルダーにアクセスできる。ただし、これはメンテナンスや緊急時用で、普段は使わないようにしておく。
作成は[共有フォルダー]の追加画面で[名前]を入力し、[詳細アクセス権]を設定する。初期状態では全てのユーザーが[禁止ユーザー]になっていて、アクセスできないので、保存を可能にするユーザーは[読み書きユーザー]に、見るだけのユーザーは[読み取りユーザー]に移動させよう。最後に[追加]をクリックすると、フォルダーが作成される。
子どもはファイルを見るだけなので、フォルダーは作成しない。各フォルダーに読み取りユーザーとして設定するだけだ。
これらの設定をした時点で、登録したユーザーでアクセスすると、WindowsやmacOSでLAN内にてファイル共有をできるようになっているのだが、これは次々回以降に実践してみよう。次回からは、スマートフォンでこの共有フォルダーにアクセスできるようにする設定を行う。