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【使いこなし編】第258回

スマホからバックアップした写真をPCで見る「写真バックアップビューアー for Windows」

バッファローの外付けSSD「SSD-PMS1.0U3BA」にスマートフォンの写真をバックアップしている

 スマートフォンで撮った写真や動画を、iCloudやGoogleのクラウドに保存していると、すぐに容量が足りなくなってしまう。そこで、外付けSSDなどの外部ストレージを接続してバックアップする方法を、第254回から実践中だ。

 クラウドを有料プランに切り替え、写真や動画を保存し続けて行く場合、毎月料金を支払い続ける必要があるし、徐々に高額なプランへ切り替えることも必要になっていく。そこで、写真と動画のデータはクラウドを使わないように設定したうえで、外付けSSDにバッファローの「写真バックアップ」アプリを使って、バックアップを行った。

「SSD-PMS1.0U3-BA」は容量1TB。マグネットでスマートフォンの背面に固定できる

 前回までで、iPhoneとAndroidでバックアップを実践した。今回はバックアップをAndroidスマートフォンとWindows PCから確認してみる。

Androidスマホでバックアップした写真を見てみる

 とはいえ、Androidスマートフォンでは、「写真バックアップ」アプリを使い、第256回で実践したiPhoneからの閲覧と、まったく同じ手順になる。

 アプリを起動してSSDをUSBポートに接続すると、自動的に差分のバックアップが開始される。その後[閲覧]から、SSD内の写真と動画を閲覧できる。

「写真バックアップ」アプリを起動すると、バックアップに使ったSSDを接続するよう促される
SSDを接続すると自動的に差分バックアップが開始される。前回同様、SSD接続時にアプリ選択画面が出たら、空白部をタップしてキャンセルしておく
自動バックアップが完了する。[閲覧]をタップしてみる
バックアップに使ったSSDを選択する

 このSSDにはiPhoneの「写真バックアップ」アプリで行ったバックアップも保存されているが、バックアップに使ったSSDを選択する画面で、そちらを選択することはできない。バックアップファイルがなくなったわけではなく、ファイルは分類され残っているので安心してほしい。

このようにSSD内の写真と動画が閲覧できる
Pixel標準ファイラーの「Files by Google」でSSD内を確認してみよう。[すべてのストレージ]にあるSSDをタップする
バックアップは「BUFFALO」フォルダーにまとめられている
「_Android」が付いたフォルダーがAndroidデバイスのバックアップ。何も付いていないのがiOSのバックアップが入っている

PCでバックアップした写真や動画を見る

 先日、Android版の「写真バックアップ」と同時に、Windowsアプリ「写真バックアップビューアー for Windows」も公開された。こちらを使えば、iPhoneやAndroidスマートフォンでバックアップした写真や動画を、まとめてPCで見ることができる。Windowsストアから無料でダウンロード可能だ。

 外部ストレージに複数のスマートフォンの写真をバックアップしていても、「写真バックアップ」では、バックアップしたスマートフォン自身のデータしか見ることができない。しかし、写真バックアップビューアーならすべてのバックアップを表示できるので、家族全員のバックアップをまとめて見る用途などに向いている。

 なお、「HEVCビデオ拡張機能」(Windowsストアで120円でダウンロード可能)をインストールしていないと、iPhoneで撮影したHEIC形式のファイルを表示できないので、注意が必要だ。サムネイル表示は可能なので、どんな写真や動画がバックアップされているかチェックすることはできる。

「写真バックアップビューアー for Windows」を起動すると、SSDの接続が促される
PCのUSB Type-CポートにSSDを接続する
SSD内に保存されたバックアップを選択。iPhoneとAndroid両方が選べるようになっている
このようにサムネールで確認できる。選択してダウンロードすることも可能。右下の[バックアップデータを選ぶ]でバックアップデータ選択画面に戻ることができる
単独の詳細表示ではiPhoneのHEICの表示はHEVC ビデオ拡張機能が必要になる

おまけ:写真から「Nano Banana」でフィギュアを作る

 ここからはおまけ。バックアップしてPCにダウンロードした写真で、「Gemini 2.5 Flash Image」(Nano Banana)を使ってフィギュアを作って遊んでみたので、手法を紹介しよう。スマートフォンの「Gemini」アプリでも同じように作成可能だ。ペットの写真からオリジナルフィギュアを作って遊んでみてほしい。チャットでスタンプみたいに活用すると面白い。

 ペットの写真は、顔が大きめに写っているカットがいいと思うが、意外とどんな写真でも問題ない。特徴がよく分かる写真にするといいだろう。ツールから[Imagenで画像生成]を選び、写真をアップロードして、以下のプロンプトをコピペして生成してみてほしい。結果は微妙に異なることはあるが、おおよそ似たようなフィギュア画像が得られるはずだ。

プロンプト

2頭身の立体コレクターズアイテムフィギュアを作って。グレー5%の背景に正面向き。顔は笑って、柔らかな自然な影、特大頭部と小ぶりなボディ、精巧な造形と塗装、長毛で表面に凹凸あり、ビニール樹脂の仕上げ、フォトリアリスティックなテクスチャ、スタジオライクな2点照明が特徴です。

ブラウザーで「https://gemini.google.com/」にアクセスするか、Geminiアプリを起動する。[2.5 Flash]が選択されているのを確認しておく
[ツール]から[Imagenで画像生成]を選ぶと、バナナアイコンが付く。iPhoneでは[画像]、Androidでは[画像を生成]という表記になっていて、同じくバナナアイコンが付いている。
「+」から[ファイルをアップロード]を選ぶ
ペットの写真を選び、プロンプトをコピペで貼り付ける。写真は3枚までアップロードできる
矢印アイコンをクリックすると生成が始まる。こんな感じで生成された。かなり特徴をよくとらえている
このGemini 2.5 Flash Imageのスゴイところは、このまま向きや表情など変更を加えられるところ。「右斜め45度に向きに、照明を3点に変更して」と入力するとこんな感じ。完成した画像はダウンロードすることもできる

 この手順は有料プラン「Google AI Pro」で操作しているが、無料プランでも生成の回数上限などの制限が設けられているだけで、同じように遊ぶことができる。Geminiアプリの機能は日々変わっていくので、臨機応変に対応してほしい。同じプロンプトを投げても、生成するたびに微妙に異なった結果になるので、何度か試してみるのもコツだ。スタンプにしたい場合は、背景に白を指定するといいだろう。

今回の教訓(ポイント)

「写真バックアップ」アプリは、iOSとAndroidで同じ手順で利用できる
「写真バックアップビューアー for Windows」も使うと便利

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。