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【使いこなし編】第304回

日本語に対応したiPhoneの「Siri AI」で名刺を文字起こし! PFUの小型スキャナー「ScanSnap iX110」活用

 バッテリー内蔵でどこでも使えるハンディ型のドキュメントスキャナー「ScanSnap iX110」の活用を、第297回から実践している。

 第301回からはAIを利用して、スキャンしたドキュメントから文字情報を抽出し、活用するさまざまな方法を実践している。今回は、iPhoneやiPadで使用できるAppleの「Siri AI」を使った名刺データの活用方法を実践する。

 この先の実践は、自宅内でScanSnap iX110とスマートフォンがWi-Fiでつながった状態になっているのが前提となる。セットアップ方法などは第298回を確認してほしい。

ScanSnapで読み取った名刺を今回もAIで文字起こししてみる

最新バージョンで「Siri AI」が日本語に対応

 10月26日にリリースされた「iOS 27.2」「iPadOS 27.2」にて、「Siri AI」が日本語に対応した。iOS/iPadOS 27の目玉アップデート機能だったのだが、リリース当初は英語版のみが提供されていた。今回は、このSiri AIをScanSnap Homeと組み合わせて活用してみる。

 Siri AIは、Siriとの対話でApple IntelligenceのAIが利用できるものだ。一般的なAIチャットサービスと同じように、音声や文字で質問できる。処理には端末内のAIモデルに加え、プライベートクラウドコンピューティングも使われる。ユーザーが改善への協力を明示的に選択しない限り、個人データややり取りはAppleの基盤モデルの学習には使われない。ただし、サーバー側のモデルを使う機能には、1日の利用制限がある。

 iPhoneでは、iPhone 16以降のモデルとiPhone 15 Pro/Pro Maxで利用できる。このほか、利用可能なデバイスや機能の詳細については、Apple IntelligenceとSiriのページを参照してほしい。

 Apple Intelligenceの端末内で動くモデルは、効率よく処理できるよう、ストレージ上のサイズが抑えられている。幅広い質問への回答を求める場合には、既存の有料サービスとうまく使い分けるといいだろう。使用されるモデルは、GoogleのGeminiをベースにカスタムされたものだ。今回使用した端末では、Apple Intelligenceを有効にすると約6GBのストレージ容量を使用していた。

 Siri AIを日本語で使うには、まず「iOS 27.2」「iPadOS 27.2」以降にアップデートする必要がある。設定の[一般]-[ソフトウェアアップデート]から確認しアップデートしておく。

参考までに、こちらはアップデート前のSiri。このカラフルなアイコンのSiriではSiri AIは利用できない
Siri AIを日本語で使うには、まず「iOS 27.2」「iPadOS 27.2」以降にアップデートする必要がある
設定内に[Siri]がある
こちらが新しいSiri AIのアイコン。ベータ版として提供されている。[リクエスト]をタップしてみる

 Siri AIは、「Hey Siri」と呼びかけるか、右サイドボタンの長押しで起動する。初期設定では音声で質問するようになっているが、設定の[アクセシビリティ]-[Siri]にて、サイドボタンで起動した際の入力方法を[音声入力]または[Siriにタイプ入力]から選択できる。また、応答時に音声で読み上げるかの設定も可能だ。このコントロールの設定は好みで選択してほしい。本記事では、発声によってチャットを行う設定にして進めている。

[リクエスト]では、「Hey Siri」の発話に反応するか、サイドボタンの長押しでSiriを起動するかの設定ができる
設定の[アクセシビリティ]-[Siri]にて、サイドボタンで起動した際の入力方法を[音声入力]または[Siriにタイプ入力]から選択できる

スキャンした名刺を「Siri AI」で文字起こしする

 設定を済ませたら、ScanSnap Homeでスキャンしたドキュメントの文字起こしをしてみよう。ScanSnap Homeでスキャン画像を表示させ(写真アプリで表示しても構わない)、サイドボタンを長押ししてプロンプトを投げかける。単純に「このドキュメント(名刺)の文字起こしをして」と話しかけてみると、ほぼ瞬時に回答が表示された。

ScanSnap Homeや写真アプリでスキャンしたドキュメントを表示させ、Siriに「このドキュメント(名刺)の文字起こしをして」と話しかけてみる。聞き取り中は、画面上部に黒いバルーンが表示される
文字起こしされて表示される。これをコピペして活用する

 単純な文字起こしだけでなく、読み取ったデータを他のアプリに渡して保存してみよう。アプリを横断し、OSレベルで操作できるのが、Apple Intelligenceの醍醐味だ。

 ただし、アプリ間の連携で実行できる操作は、各アプリの対応状況によって異なる。また、今回試した範囲ではファイルへの直接保存はできず、プロンプトで指示しても断られてしまった。今後の対応拡大に期待したい。

 今回は、純正の「メモ」アプリに結果を保存してみようと、「このドキュメント(名刺)の文字起こしをして、メモアプリに保存して」と話しかけてみた。

Siriに「このドキュメント(名刺)の文字起こしをして、メモアプリに保存して」と話しかけると、このような返答がある。画像では隠しているが、実際にはメールや電話番号などの情報が読み取られている
回答の下部を広げると、全体が見えるようになる。保存内容を確認して[作成]をタップ
メモに保存された
メモアプリで開いてみる。実際にはメールや電話番号などの情報が保存されている。これを住所録や表計算ソフトなどにコピペして活用するといいだろう

 名刺情報を「連絡先」アプリに登録する場合は、そちらに直接保存することも可能だ。

プロンプトで保存先を「連絡先」アプリに指定すると……
「連絡先」アプリに直接保存できる

 このように、Siri AIでは、現在画面に表示しているものに対して、いつでも質問を投げかけることができる。今回試した範囲では反応も速く、名刺データを手軽に活用する方法として便利だった。iPhoneやiPadのユーザーは積極的に活用してみてほしい。

今回の教訓(ポイント)

ScanSnap HomeでスキャンしたドキュメントとSiri AIは相性がいい
Siri AIでは対応アプリ間で連携した操作が可能

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。