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「Matter」とは:メーカーを問わずデバイスがつながるスマートホーム(IoT機器)の標準規格
2026年7月15日 06:00
Matter(マター)は、無線通信規格の標準化団体であるConnectivity Standards Alliance(CSA)が策定しているスマートホームの標準規格。さまざまなメーカーのスマートホームデバイスとIoTプラットフォーム間の相互運用性を実現することを目的としている。
機器メーカーを問わず使える「相互運用性」を実現する規格
IoT機器、あるいはスマート家電、スマートホーム製品など、さまざまな名前で呼ばれるが、ネットワークに接続して利用できる家電製品が増えている。多くの製品が使えるのは便利だが、Appleの「HomeKit」、Googleの「Google Home」、Amazonの「Alexa」のように、メーカー/プラットフォームごとに異なる通信規格が乱立しており、家の中に通信規格の異なる製品が混在していると、運用・管理が不便になってしまう問題がある。
ユーザーは機能やデザインで好きな製品を選びたいが、管理・運用を考えると特定のプラットフォームに対応した製品を選ぶしかない、という問題が生じる。また、開発者はプラットフォームごとに個別の開発が必要になり、開発コストが高くなっていることも課題だった。
Matterは、こうした問題を解消し、ユーザーがどのメーカーの製品を選んでも簡単に設定できる「相互運用性」を実現することを目的としている。
設定もQRコードを読み取るだけで簡単に
メーカーを問わず、製品がMatterに対応していれば、好きなIoT機器を選んだうえで、Matter対応のアプリひとつで、すべての製品を管理できるようになる。
それだけでなく、Matterでは、セットアップ方法も統一し、簡単に使えるようにしようとしている。Matter対応製品では、デバイス本体や取扱説明書に印字されたQRコードをスマートフォンのカメラで読み取るだけで設定が完了する。 メーカーを問わずセットアップの手順が共通化されているため、ユーザーは迷わずにデバイスを登録でき、すぐに使い始めることができる。
2026年時点では道半ばの状態
2022年10月に、Matterのバージョン1.0が発表された。CSAにはGoogle、Apple、Amazonなど大手IoT機器メーカー/プラットフォーム事業者が参加しており、それらメーカーの製品がすべてMatterに対応すれば、上記のような理想的な状態になると期待できる。ただし、2026年7月現在では、多くのIoT機器がMatterに対応しているとは言い難い状態にある。
現在、実際にIoT機器を選ぶときには、Google HomeやAlexa、HomeKitといった複数の通信規格に対応した機器を選ぶことになるだろう。とはいえ、Matter対応の拡大を発表しているメーカーは多く、今後の展開が期待される。
スマートキーの標準規格「Aliro」も登場
CSAはMatterのほかに、スマートキーのグローバル共通規格「Aliro」(アリロ)も発表している。
これまで、住宅のスマートロックやオフィスの入退館システムは、メーカー独自の技術や専用アプリに依存するケースが多く、互換性の低さが課題となっていた。Aliroでは、メーカーごとに専用の認証アプリをインストールする必要がなくなり、OS標準のウォレットアプリ(AppleウォレットやGoogleウォレットなど)で認証ができる。
端末をタッチして認証する近距離無線通信(NFC)、近づくだけで認証できるBluetooth Low Energyと超広帯域無線(UWB)などの認証方法に対応し、多様な設置要件に対応することも特徴としている。
MatterとAliroは互いに補完し合う規格で、Aliroによる玄関の解錠をトリガーにして、Matter対応の照明やエアコンが自動でオンになるといった連携も可能になる。


