超入門! ネットワーク基礎
自宅ネット回線の「遅い」を自力で解決! 基礎から知識を身に付けよう
2021年9月28日 07:30
「ネットが遅い/Wi-Fiが遅い」ことは、生活でも仕事でもストレスのもとですね。動画はカクカクするし、対戦ゲームではいつのまにか負けてしまうし、仕事のWeb会議では「声が聞き取りにくいです」と言われたりして話が進みません。
しかし、どうすれば速くできるのか分からない、何から手を付ければ……? という人も、少なくないでしょう。そこで、自宅のネット環境を自分で見直したい人のために、役立つネットワークの基礎知識を、ポイントを絞って解説します。よろしくお願いします。
1.Wi-Fiと有線LAN、基本のキーワードを頭に入れよう
皆さんの家庭では、多くの場合「Wi-Fi(ワイファイ)」でPCやスマートフォンをインターネットに接続していると思います。Wi-Fiは電波を使って通信する方法で、「無線LAN」と呼ばれることもあります。
ケーブルを接続して通信する方法もあり、こちらは「有線LAN」と呼びます。Wi-Fiに対応していないデスクトップPCや、安定して高速通信をしたいゲーミングPCなどで、有線LANが使われます。
「ネットワーク」とは、機器を回線(無線または有線)で接続し、通信可能にしたものを指します。そしてLAN(ラン)とは「Local Area Network」の略で、家庭内や企業内などの限定されたエリアに構築されたネットワークのことです。
LANに対して「WAN(Wide Area Network:ワン)」もあり、こちらは、離れた/広いエリアのネットワークのことです。家庭用の環境では「インターネット」と同義だと考えてもいいでしょう。Wi-Fiルーターでは、家庭に引き込んでいるインターネット回線に接続する有線LANポートに「WAN」、PCなどを接続する有線LANポートに「LAN」と書かれていることがあります。
なお、「インターネット」とは、「~の間」「相互に~」といった意味を持つ「inter」と、「network」を組み合わせた言葉です。地球規模で相互接続したネットワークである、といった意味合いで、インターネットの実態が表現されています。
Wi-Fiと有線LANは、どちらも家庭内では「Wi-Fiルーター」と呼ばれる機器と接続し、そこから外部のインターネット回線に接続します。「ルーター(router)」とはその名の通り、ネットワークの経路(ルート)を通じさせて機器どうしを通信させる中継機です。「Wi-Fiルーター」は、Wi-Fiでも有線LANでも接続できるネットワークの中継器だと考えてください。
Wi-Fiルーターが中心となって、Wi-Fi(無線)またはLANケーブル(有線)で端末(PCやスマートフォン)と接続する のが、家庭内LANの基本的な構造です。
ちなみに、企業のネットワークでは、規模が大きく、利用する人も増えるため、構造は家庭よりも複雑になります。
広い範囲で、多くの人がLANを利用できるようにするため、Wi-Fiなら「アクセスポイント」、有線LANなら「スイッチングハブ」といった機器を使って、広いエリアでネットワークを利用するための中継や、多くの機器をネットワークに接続するための分配を行います。
とはいえ、基本的な仕組みは家庭と変わりません。ネットワークの基礎を知るには、家庭用の環境で理解してもらえば十分です。以降も、家庭用の環境を基準に解説を進めます。
2.回線速度の上限は「ISP」との契約で決まる
家庭内LANから、外のインターネット回線と接続することで、インターネットが利用可能になります。2021年現在、多くの家庭では光回線に接続し、インターネットを利用しています。
総務省の「令和2年版 情報通信白書」によると、2019年度末における固定系ブロードバンド(ケーブルで宅内に引き込む高速インターネット回線)の契約数約4,120万件のうち、光回線(白書ではFTTH:Fiber To The Homeと表記されています)の割合は約80.3%にもおよびます。
光回線は、その名前が示すように光ファイバーを利用します。光回線が普及する前には、いわゆる電話線(銅線)を利用したブロードバンド回線が主流で、「ADSL」と呼ばれました。光回線では家庭向けでも10Gbpsなどの高速な通信が可能ですが、ADSLの最大速度は47Mbps(NTT西日本の「フレッツ・ADSL モアスペシャル」の場合)で、速度が段違いです。
ネットワークの通信速度は「bps(bits per second:ビーピーエス)」という単位であらわされます。「0」か「1」かのデジタル信号1つが「ビット」で、bpsとは「1秒間に伝送できるビットの数」です。ちなみに1G(ギガ)ビットは1000M(メガ)ビット、1Mビットは1000k(キロ)ビット、つまり1Gビットは1,000,000,000ビットとなります。
インターネット接続サービスは「ISP(Internet Service Provider:『プロバイダー』とも)」と呼ばれる事業者から提供されます。そして、回線の速度はISPとの契約内容により変わります。
現在の光回線の場合は「1Gbps」の契約が一般的ですが、高速なものでは「10Gbps」、低速なものでは「100Mbps」の場合もあります。家庭内LANでどれだけ高速な通信が可能でも、インターネットとの通信はISPと契約した速度以上は出せないので、 ISPと十分な速度が出せる契約をする ことが、ネットを速くするには必要です。
光回線のインターネット接続サービスを利用する場合、物理的な光回線を提供する事業者と、その光回線を使ったインターネット接続サービスを提供するISPは、別々になることがあります。
例えば、NTT東西が提供する光回線「フレッツ光」では、「OCN」「ドコモnet」「ぷらら」「@nifty」など別の事業者によるISPがインターネット接続サービスを提供しています。
一方で、KDDIの「auひかり」やソニーネットワークコミュニケーションズの「NURO光」は、光回線とISPが同一のサービスです。
家庭内LANのWi-Fiルーターの先に、どのような機器があるかを見てみましょう。Wi-Fiルーターと家庭内に引き込んだ光回線との間には、一般に「ホームゲートウェイ(HGW)」と呼ばれる機器を接続します。ホームゲートウェイはインターネットと家庭内LANをつなぐ装置で、多くの場合は回線事業者やISPから提供されます。
より厳密に述べると、家庭内LANから光回線に接続するには「ONU(Optical Network Unit:光回線終端装置)」と呼ばれる装置を利用します。ONUは、光回線側の光信号とLAN側のデジタル信号相互に変換して、通信を成立させる装置です。
多くのホームゲートウェイは、このONUとルーターの機能をあわせ持ち、インターネットを利用するために必要な機能を提供します。ホームゲートウェイにWi-Fi機能も持っている場合もありますが、そうでない場合は、別途Wi-Fiルーターを購入し、接続します。
「家庭によく分からないネットワーク機器が2つある」という場合、外部から引き込んだ回線につながっているのが、おそらくホームゲートウェイ、その次につながっているのが、Wi-Fiルーターでしょう(それぞれの型番を調べて検索すれば、どのような機器かは調べられます)。
3.快適な通信の目安は100Mbps、家庭内LANの速度を計測しよう
ISPとの契約内容で回線の速度が決まるとして、どれくらいの速度で契約すれば、快適にインターネットを利用できるでしょうか?
実は、このことは意外と簡単に言いにくい問題です。
皆さんの我慢強さに個人差があるから……ではなく、利用するサービスやアプリによって求められる通信速度は変わるため、というのが理由の1つです。極端な例で言えば、テキスト中心のウェブページを見ているときとWeb会議のときでは、明らかに「遅い」と感じる通信速度は違ってきます。
ここでは目安として、「YouTubeの動画を快適に見られる速度」を考えてみましょう。YouTubeのシステム要件を確認すると、4Kの高解像度動画を視聴するにあたって、20Mbps程度の通信速度があればOKとのことです。だとすると、一般的な光回線の1Gbpsという速度があれば、十分すぎる速さだということになります。
しかし、快適な速度はこれ、と言いにくいもう1つの理由として、ネットワークの実効速度の問題があります。家庭用のインターネット接続サービスでは、ISPが「1Gbps」をうたっていても、実際にそれだけの速度が出ているかと言えば、そうではありません。
ウェブで簡単に利用できるスピードテストがあるので、実際の通信速度を測ってみましょう。Googleのウェブ検索で「スピードテスト」と入力して検索すれば、PCやスマートフォンから簡単にスピードテストができます。「ダウンロード(受信)」と「アップロード(送信)」の速度が計測されますが、ここでは「ダウンロード」に注目してください。
私の自宅は1Gbpsの光回線(フレッツ光)を契約していますが、実際に測ってみると、通信速度は100Mbps程度でした。なんと、わずか10%の実効速度です!
牛肉100%をうたうハンバーグが実際は牛肉10%だったとしたら、かなり悪質な詐欺です。しかし、インターネット回線の実効速度としては、実はこの程度になることも、よくあるのです。
インターネット回線は基幹の太い(高速な)回線から徐々に枝分かれしつつ各家庭に通され、複数の利用者の通信が、同じ回線でまとめて行われます。このような回線で提供される 家庭用のインターネット接続サービスは「ベストエフォート型」 と呼ばれます。
ベストエフォート(best effort)とは直訳すると「最善の努力」という意味ですが、ベストエフォート型のインターネット接続サービスでフルに1Gbpsが出せるのは、実質的には「近所の誰もインターネットを利用しておらず、回線をひとり占めできるなら」といった条件が付きます。
近所にヘビーな動画視聴者やネットゲーマーが大勢いると、回線が圧迫されて実行速度はもっと落ちてしまうかもしれません。夜間や休日はネットが遅くなる、という経験がある人も多いと思いますが、その時間帯に多くの人がネットを利用していることが大きな理由です。
ベストエフォート型のインターネット接続サービスは、このように実効速度が保証されないという問題を持っています。
対して、業務上でどうしても一定の速度が必要な場合などは、かなり高額になりますが、追加料金を支払うことで、優先的な通信や帯域の保証(利用できる専用の帯域を確保し、ベストエフォートではなく速度を保証)サービスを提供するISPもあります。速度が保障されるインターネット接続サービスは「ギャランティ(guarantee:保証)型」といいます。
とはいえ、1Gbpsの契約で、 実効速度が100Mbpsあれば、YouTubeの視聴ぐらいなら十分に余裕がある と言えますね。5人家族が1人ずつ別の動画を見ていても、問題ない計算になります。しかし、100Mbpsの契約では、実効速度はもっと下がってしまい、遅いと感じることが増えるでしょう。
また、1Gbpsで契約していても、環境によっては実効速度が100Mbpsを大きく下回るケースもあるかもしれません。実際に遅くて利用に支障があるようだったら、ISPとの契約を見直すか、乗り換えを検討するのがいい……かもしれません。
ただし、すべての原因がISPにあるとは限りません。実はWi-Fiルーターが不調だったり、ケーブルが古かったりと、ISP以外の構成要素に問題がある可能性もあります。
が、そうした話は少し置いておきましょう。続けて、Wi-Fi機器と速度について詳しく見ていきます。
4.最新版は「6」、Wi-Fi機器の世代は数字で表される
Wi-Fiの速度の話をする前に、「Wi-Fi」という言葉がどのようにして生まれたのかを、少し解説しましょう。
インターネットの黎明期において、ネットワークの接続手段はもっぱらケーブル、つまり有線LANでした。しかし、ケーブルは敷設に手間がかかり、ケーブル自体もかさばります。ノートPCなどの手軽に持ち運べる端末が普及すると、動かしにくい有線LANの不便さが目立つようになります。
そうしたデメリットを一気に解消したのが、無線LANです。現在はWi-Fiと呼ばれることが多いですが、この名称は、もともと「Wi-Fi Alliance(ワイファイ アライアンス)」というアメリカの業界団体が、無線LANの相互接続性を認証した機器に対して提供したブランド名でした。
かつては、異なるメーカーの無線LAN機器どうしが正常に通信できないトラブルがよく発生しました。そこで、メーカーが異なっても正常に通信できるよう、相互接続のためのルールなどを決めたのが、Wi-Fi allianceでした。今では無線LAN機器はWi-Fiの認証を得ているのが当たり前で、無線LANを表す言葉として「Wi-Fi」が定着しています。
Wi-Fiにはいくつかのバージョン番号があります。最新は「Wi-Fi 6」で、本誌INTERNET Watchでも、対応機器の話題が登場します。この番号は何なのでしょうか?
無線LANの規格は「IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers:アイトリプルイー。米国電気電子技術者協会)」という団体が取りまとめており、過去に何度となく上位の規格が策定されてきました。しかし、その名称は「IEEE 802.11ax」「IEEE 802.11ac」といったもので読みにくく、パッと見では、どれが新しくどれが古いのかも分かりません。
そこで、こうした 無線LANの規格に対応した分かりやすい世代名 を付けていったのが、Wi-Fiのバージョンです。「IEEE 802.11ax」を「Wi-Fi 6」、「IEEE 802.11ac」を「Wi-Fi 5」とした方が呼びやすく、それぞれの関係も明確ですね。
それぞれの規格(Wi-Fiでいえばバージョン)では、利用できる周波数帯や最大通信速度が異なります。周波数帯には2.4GHzと5Ghzがあり、2.4GHz帯は家庭内の電子レンジなどほかの機器と干渉しやすいのが難点です。5GHz帯は干渉しにくいですが、壁などの遮蔽物には比較的弱く、2.4GHzの方が遮蔽物に強いです。
最大通信速度は、当然ながら数値が大きいほど高速です。以下の表中に記載した規格ごとの最大通信速度はあくまでも仕様上の最大値で、実際には機器によって最大通信速度が異なるため注意してください。また、「Wi-Fi 4」よりも前は、バージョンでの呼び方は行われていません。
規格 | Wi-Fiバージョン | 周波数帯 | 最大通信速度 | 策定年 |
IEEE 802.11ax | Wi-Fi 6 | 2.4GHz/5GHz | 9.6Gbps | 2021年 |
IEEE 802.11ac | Wi-Fi 5 | 5GHz | 6.9Gbps | 2014年 |
IEEE 802.11n | Wi-Fi 4 | 2.4GHz/5GHz | 600Mbps | 2009年 |
IEEE 802.11g | 2.4GHz | 54Mbps | 2003年 | |
IEEE 802.11a | 5GHz | 54Mbps | 1999年 | |
IEEE 802.11b | 2.4GHz | 11Mbps | 1999年 |
現在使っているWi-Fiルーターが、どのバージョンに対応しているかを確認してみてください。パッケージやマニュアルを確認したり、型番で検索したりすれば、情報を見つけられます。多くの製品はWi-Fi 5または6対応だと思います。
Wi-Fi 4でも、仕様上の最大通信速度(600Mbps)を見れば十分な速度が出るじゃないか、と思うかもしれません。実際に、よほど高速な通信をしたい場合でなければ、Wi-Fi 4の製品でも不満を感じることは少ないと思います。
しかし、古い製品をずっと使っているとしたら、不調になったり、メーカーによるサポートが受けられなかったり、といった問題が起こる可能性もあります。そのような場合には、買い替えを検討しましょう。
5.有線LANにも規格があり、速度が変わる
無線LANだけでなく、有線LANにも規格があり、新しく高速な有線LANを利用するには、対応した機器とケーブルが必要です。私が日ごろ利用しているのは「イーサネット(Ethernet)」と呼ばれる規格の有線LANです。「1000BASE-T」「10GBASE-T」のような規格の名称を目にする機会もあると思います。
イーサネットの規格名のうち、最初の「1000」や「10G」は最大通信速度、「BASE」は「ベースバンド方式」というデータの伝送方式、「T」は「ツイストペアケーブル」という、通信に利用するケーブルの種類を表します。
ここで注目したいのは、最大通信速度です。 現在発売されているWi-Fiルーターなどの機器の多くは1000BASE-Tに対応 しており、最大1Gbpsでの通信が可能になっています。1000BASE-Tは「ギガビットイーサ」と呼ばれることもあります。
規格 | 最大通信速度 | ケーブルの最長距離 |
10GBASE-T | 10Gbps | 100m |
1000BASE-T(ギガビットイーサ) | 1000Mbps(1Gbps) | 100m |
100BASE-T | 100Mbps | 100m |
10BASE-T | 10Mbps | 100m |
有線LANでは、機器を接続するケーブルも大事です。ケーブルには分類のための「カテゴリー」が定められていて、「CAT(カテゴリー)5」「CAT5e」「CAT6」のような規格があります。いくら新しい機器を導入しても、あまりにもケーブルが古いと、それがボトルネックとなってネットが遅いまま、ということもあり得ます。
現在主流のカテゴリーはCAT6 です。カテゴリーは通常だとケーブルに記載されていますが、場合によっては記載されておらず、分からないこともあります。カテゴリーが不明で、長く使っている古いケーブルがあれば、とりあえず買い替えておくのもいいでしょう。
カテゴリー | 最大通信速度 | 最長距離 | UTP/STP |
CAT7 | 10Gbps | 100m | STP |
CAT6A | 10Gbps | 100m | UTP/STP |
CAT6 | 1Gbps/10Gbps | 100m/55m | UTP |
CAT5e | 1Gbps | 100m | UTP |
CAT5 | 100Mbps | 100m | UTP |
有線LANで使われるツイストペアケーブルには「UTP」と「STP」の2種類があります。「UTP」は「Unshielded Twisted Pair」の略で、シールドされていないツイストペアケーブルを表し、「STP」は「Shielded Twisted Pair」の略で、ノイズを防ぐシールド処理が施されていることを表します。
家庭で一般に使われるLANケーブルのはUTPです。STPはノイズを防ぐシールドを施したうえでノイズを逃がすアース処理を行うことで、安定した高速通信が可能になることが特徴ですが、敷設や運用が複雑になります。
6.問題はどこにある? 的確な「切り分け」で見つけ出そう
さて、ここで最初のテーマ「ネットを速くするには?」に話を戻しましょう。
ネットを速くするには、現状遅くなっている原因であるボトルネックを特定することが大切です。家庭内LANのどこかに古い機器はないか? ISPは十分な速度が出せる契約をしているか? のように、ネットワーク内の要素を1つずつ確認していきましょう。
こんな例があります。ある家庭でISPを光回線に乗り換え、Wi-Fiルーターも高速なものに買い替えましたが、ホームゲートウェイとWi-Fiルーターの間のケーブルは「短い方が取り回しやすいから」という理由で、古いものを使い回していました。
その家庭では期待したほどネットが速くならず、ISPもWi-Fiルーターも一新したのになぜだろう? と思っていましたが、後日その古いケーブルを交換したら、思いがけず速くなって驚いたそうです。このように、意外と気付きにくいところにボトルネックはあるかもしれません。
こんなときは、 ホームゲートウェイに有線LANで直接PCを接続した場合と、Wi-FiルーターにPCを接続した場合でスピードテストして、結果を比較 してみることが有効です。「どうもホームゲートウェイとWi-Fiルーターの間に問題がありそうだ」と気付けたでしょう。
家の中でいつも多くの端末を利用しているなら、測定用の端末1台だけを接続した状態でも測定してみてください。家庭内でほかの通信がない場合にどれくらいの速度が出ているのかが分かります。
また、朝、昼、夜と時間帯を変えて測定すれば、特定の時間帯だけ遅くなることがないか分かります。このように、さまざまな方法で問題を「切り分け」していき、原因を特定していくことで、ネットを速くする有効な方法を見つけられます。
切り分の方法は、これ以外にも多数あります。第2回では、原因の特定方法と対策について、さらに詳しく解説します。