vProのツボ

社長兼レーシングドライバー、多忙極める経営者が選んだノートPCとは?

どこにいても業務できる環境づくりを「vPro」で

國際株式會社 代表取締役CEO/CIO 山野直也氏。レーシングドライバーの山野哲也氏を実兄に持つ(撮影:大西幸仁)

 カーディーラー、タクシー、飲食、オーディオ製品など、幅広い分野に事業展開する國際グループにおいて、レーシングドライバーとして活躍しながら社長業を営む人物がいる。タクシー事業を手がける国際交通をはじめとするタクシー3社の代表取締役社長である山野直也氏だ。

 同氏は国際交通の他にも、レクサスなど、グループ内の法人の経営に携わりながら、市販車ベースの自動車レースであるスーパー耐久をはじめとする国内大会に出場している。レース活動には会社の広報的な意味合いがあるだけでなく、レース現場における経験や技術をお客様と従業員へフィードバックし、同社の車両運行の安全意識向上を図る狙いもある。

 そうした社長業とレーシングドライバーの二足のわらじを続けるなかで、山野氏が「なくてはならない存在」と強調するのが、高パフォーマンスのノートPC。オフィスや自宅、サーキットを日常的に往復する同氏が新たな相棒として選んだのは、インテル vProプラットフォーム搭載の「Lenovo ThinkPad X1 Carbon」だった。果たして、選択のポイントは何だったのか。

PCは自分の「脳」の代わりになる大事なもの

 学生時代からモータースポーツに関わり、卒業後はITベンチャーでネットワーク系のエンジニアとしてキャリアをスタートさせた山野氏。レース活動への情熱はどんなときでも衰えることはなく、ブレーキパーツメーカーに転職してレーシングカーのハンドルを握りSUPER GTなどに参戦、2015年に現職となってからも引き続きレースで活躍し続けている。

 その間、同氏の傍らに常にあったのがPCだった。学生の頃からPCに親しみ、ITベンチャーの入社当日には「自分用のPCをパーツから組み上げることになった」のだそう。モータースポーツでも仕事でも、用途を問わず「PCは自分の脳の代わりになるもの」と考え、万が一にもその大事な「脳」が失われないようトラブルにも備えてきた。「複数のデバイスを同期させて冗長的に同じ環境を作っておくことも、リスクマネージメントの1つとしてやっていました」と、根っからのエンジニア気質も垣間見せる。

 しかしながら、現在のタクシー会社社長に就任して業務をこなしつつ、レーシングドライバーとしても活動するなかで、課題に感じ始めていたこともあった。それは、オフィスや自宅、あるいはサーキットなど、どんな場所でも変わらず本来のパフォーマンスで仕事できるPC環境がなかったことだ。

 タクシー事業の労務管理、給与計算、売上管理、運行管理などを担う基幹システムは、特定のPC環境でなければ動作しない。自宅やサーキットにいるときには持ち運んでいるノートPCで仮想環境を立ち上げるか、もしくは社内のPCにリモートアクセスし、その上でシステムを利用する、という回りくどい方法をとらざるを得なかった。

会社の広報活動としてレースに参戦する山野氏は、レース現場でもリモートで業務をこなす(撮影:大西幸仁)

業務とレース活動の両方のニーズを1台で満たすノートPCとは

 オフィス業務用とレース活動用とでそれぞれ別のPCを用意するのは、当然ながら荷物が増えるため、頻繁に移動する山野氏にとっては避けたいところ。モバイル優先の軽量なノートPCに切り替えるのも手だが、サーキットでは車載カメラで撮影した4K動画の編集やデータロガーによる走行分析といった作業をこなすことから、非力なデバイスでは役に立たない。

 そこで同氏が選んだのが、第11世代インテル Core vPro プロセッサー搭載の「Lenovo ThinkPad X1 Carbon」だ。4K解像度の14型ディスプレイに、大容量のメモリを組み合わせたこのモデルは、まさに「ドンピシャ」と同氏。「今まで持ち運んでいた13型クラスのノートPCより画面が大きく、解像度も高いのに、重量感が変わらない」ことにまず驚いたという。

 普段使いの性能は以前と変わらず必要十分。それでいて処理負荷が高まっても発熱やファンノイズは少なく、長時間使用でもストレスがない。トラックパッドやキーボードの軽快でリニアな操作感もお気に入りだ。実際にサーキットに持ち運んで使用してみたところでも、動画編集は快適。データロガーによる分析では、グラフを詳細に見ていくうえで14型、4K解像度のディスプレイが威力を発揮した。

 また、走行の合間に通常の業務をこなしていく場面でも、持ち運びの楽さ、取り回しのしやすさを実感。社内PCにリモートアクセスする必要もなくなったため、動作速度がネットワーク環境に左右されず、ノートPC単体で円滑に業務システムを利用できるのも良かったと話す。

 「法人を掛け持ちしていることもあって、レースウィーク中もハンドルを握っているとき以外は普通にいつもの仕事をしています。素早い判断が求められ、すぐにメール返信したり資料を作ったりしなければならないときがほとんど」という同氏にとって、小回りが利いて高い性能をいつでも引き出せるLenovo ThinkPad X1 Carbonは、満足のいく選択になったようだ。

Lenovo ThinkPad X1 Carbonは通常の業務はもちろん、動画編集やレースマシンのデータロガーチェックでも活躍するという(撮影:大西幸仁)

攻撃されてからでは遅い。高いセキュリティの信頼ある製品を

 一方で、Lenovo ThinkPad X1 Carbonはインテル vPro プラットフォーム搭載であることから、それが持つセキュリティやリモート管理機能にも山野氏は期待している。たとえばインテル ハードウェア・シールドでは、起動を不能にするOS外への攻撃や、データ漏洩を引き起こすマルウェアから保護し、データを人質にとるランサムウェアなどの脅威も検出し対処可能にする。

 「仕事柄、機密情報も数多く取り扱います。攻めた販売戦略を立てていくうえでは、まず情報を保護するという守りの部分をしっかり固めないといけません」と山野氏。「攻撃されてからでは遅いし、取り返しもきかない。そういう意味でも高いセキュリティ機能をもつ、信頼ある製品を使うことは重要」と語り、それにはvPro搭載PCが欠かせないと指摘する。

 さらにvProの「インテル アクティブ・マネジメント・テクノロジー(インテル AMT)」を活用すれば、PCの電源オン・オフや、Windows Updateによるセキュリティ上重要なアップデートなどを遠隔から実行できる。テレワークを推進する企業であれば、各地に散らばっている社員のPCすべてを一括で制御・管理することも可能だ。

 また、山野氏がたびたびそうしていたように、社内PCにリモートアクセスする場合、直接そのPCを使うことがなくても電源は常にオンにしておく必要がある。そうすると、ノートPCなどではハードウェア寿命が短くなってしまい、いざというときにマシントラブルで社外からアクセスできない恐れもある。

 対してvPro搭載PCなら、電源がオフになっていてもリモートから電源をオンにしてアクセスできるため、常時電源を入れておく必要はない。vProであればハードウェア寿命を伸ばすことができる利点もあるというわけだ。

つねにノートPCを片手に飛び回る山野氏だからこそ、セキュリティに対する意識も高い(撮影:大西幸仁)

最上位機種でなくてもよいので、買い替えサイクルは早めた方がいい

 「現在は法令上の理由で対面でなければいけませんが、タクシー業界では、ドライバーの運行前にスマートフォンなどを使ってリモートで点呼する、IT点呼の導入へと向かっています。タクシー利用時のお客様の現金決済は2割ほどに減り、この4~5年でほとんどが電子マネーやクレジットカードに置き換わりました」と山野氏は明かす。

 一方、以前からサーキットで仕事をするなど、いち早くテレワーク的なワークスタイルを実践してきた同氏だが、2020年以降は「周囲もテレワークに向く環境になってきた」ことを実感している。メールやテキストチャットだけだったものが、音声や動画を使ったWeb会議までこなせるようになり、「レース中でも仕事がはかどるようになった」ほどだ。

 このように業界全体でデジタル化は急速に進み、デジタルに抵抗感のない若い世代が会社に増えてきているなど、テクノロジーを活用する土壌は整いつつある。そのうえでレース活動を行い、同時に普段の業務もこなしているのは、山野氏自らが率先して見せることで「どこにいても仕事できる環境を作ることは難しくない」ことを社員に知ってほしいからだという。将来的には内勤の全社員にvPro搭載ノートPCを導入し、遠隔制御で効率的なデバイスの一元管理を目指すとしているが、現在の状況ならそれも大きな支障なく達成できるに違いない。

 脳の代わりになるものだからこそ「自分のパフォーマンスはPC次第」とまで山野氏は言い切る。自身のPC環境は2年に1度のペースで見直しており、無理に長く使い続けるより、「最上位機種でなくてもよいので、買い替えサイクルは早めた方がいい」という考えだ。「古いPCだと時間が無駄になる。パフォーマンスの高い最新PCの方が、結果的に効率のいい経営ができる」と信じ、これからもレースカーと経営の2つの舵をしっかり握り続ける。

(撮影:大西幸仁)

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