イベントレポート

Dell Technologies Forum 2019

デルとVMwareが語る「企業のためのセキュリティ」、
社内デバイスをライフサイクルにわたって管理

Dell Technologies Forumレポート

 Dell Technologiesの事業を日本で展開するデル株式会社とEMCジャパン株式会社は、企業向けイベント「Dell Technologies Forum 2019 - Tokyo」を10月23日に開催した。

 ブレークアウトセッション「モダンマネージメントによる効率化とセキュリティに関するサービスを包括的提供するユニファイド・ワークスペースのコンセプトとは」では、デルとVMwareが、企業で使うデバイスについて管理やサポート、セキュリティなどをクラウドから統合管理するDell Technologiesユニファイドワークスペースというコンセプトと、その中のエンドポイント管理製品群であるWorkspace ONEについて解説した。

Windows 10時代のIT管理者はデバイスもセキュリティもサポートも大変

デルの松井崇氏(クライアント・ソリューションズ統括本部 ビジネスディベロップメント事業部 部長)

 まずユニファイドワークスペースのコンセプトについて、デルの松井崇氏(クライアント・ソリューションズ統括本部 ビジネスディベロップメント事業部 部長)が説明した。

 現在のWindows 10時代では、企業でインターネットやクラウド、モバイルデバイスがあたりまえに使われている。これにより、エンドポイントやセキュリティの考え方も変わってきていると松井氏は語る。調査結果によると、会社の仕事を2か所以上でする人が76%、3か所以上でする人が52%いるという。

 エンドポイントも複雑化している。OSはWindowsやMac、iOS、Androidとさまざま。デバイスの種類もPCやスマートフォン、タブレットなど増えているし、台数も増えているし、アプリケーションも増えている。

インターネットやクラウド、モバイルデバイスなど管理が変わる
会社の仕事を2か所以上でする人が76%という調査

 セキュリティについてはビジネスをサイバー攻撃から守ることは不可能になりつつあり、破られる可能性を前提に対策する必要があるという。また、エンドユーザーからデータが漏れることが多いことや、セキュリティ専門家の不在も松井氏は指摘した。

 IT管理者のサポート負荷も増えている。たとえばVPNがつながらない、パスワードを忘れたといったことだ。また、対策をとってもユーザーが実行してくれないことによるセキュリティギャップも発生しているという。

セキュリティ管理の変化
サポート負荷も増える

 その一方で、企業内でもユーザーエクスペリエンスが重要になっていると松井氏。そのため、容易なデバイス展開や、管理の一元化、サポートとセキュリティなど、モダナイズを行うことで生産性とエクスペリエンスを向上させることが求められるという。

企業内でもユーザーエクスペリエンスが重要
モダナイズによって生産性とエクスペリエンスを向上

 「これらの課題に対応するのが、ユニファイドワークスペースというコンセプトだ」と松井氏は語った。なお、ユニファイドワークスペースはあくまでコンセプトであり製品そのものではない。ユニファイドワークスペースの中で、たとえばセキュリティにはSecureworksなどが、管理にはVMwareのWorkspace ONEがあり、これらを統合サポートするサービスも含まれる。

Dell Technologiesユニファイドワークスペース

社内デバイスをライフサイクルにわたって管理するWorkstation ONE

ヴイエムウェア株式会社の北村晃氏(パートナーSE本部 パートナー第二SE部 リード ソリューション エンジニア)

 続いてWorkspace ONEについて、ヴイエムウェア株式会社の北村晃氏(パートナーSE本部 パートナー第二SE部 リード ソリューション エンジニア)が説明した。

 北村氏は、Workspace ONEによって、利用者の利便性とエンタープライズのセキュリティを同時に提供できると語った。

 Workspace ONEというのは単体の製品ではなく、製品の総称だ。アクセス管理の旧Identity Manager(現Workspace ONE access)、エンドポイント管理とゲートウェイのWorkspace ONE UEM(AirWatch)、デスクトップ仮想化/アプリ仮想化のVMware Horizon/VMware Horizon Cloud、運用効率化および改善支援のWorkspace ONE Intelligenceからなる。

Workspace ONEを構成する要素
構成要素に対応する製品

 これにより、社内で使うPCを、利用開始、構成管理、OSパッチ管理、アプリ管理、セキュリティ管理までカバーする。

 また、ポリシーを定めて、デバイスがポリシーを守っていない場合の通知やワイプを自動化することもできる。

Workspace ONEでできること
ポリシーによるデバイスの処理の自動化

 Workspace ONEは、利用する機能に応じて、Standard、Advanced、Enterprise、Enterprise for VDIの4種類のエディションがある。いずれもユーザーベースライセンスとデバイスベースライセンスの2つのライセンス形態が用意されているという。

Workspace ONEのエディションとライセンス