イベントレポート

NIMS WEEK 2019

容量はリチウムイオン電池の5~10倍?リチウム空気電池の開発はソフトバンクとNIMSで…

10月28日から11月1日まで茨城(千現地区・並木地区・桜地区)と東京(東京国際フォーラム・東京大学 本郷キャンパス)で行われた、「NIMS WEEK 2019」。特定国立研究開発法人、物質・材料研究機構(NIMS)が実施する研究成果などの発表会で、超スマート社会に向けた材料進化の最前線がアピールされている。本レポートでは、その中で、筆者が注目したものを紹介する。

 リチウムイオン二次電池には、スマートフォンやノートPCなど、随所でお世話になっているが、より安定した電池が求められている。そういった背景から全固体電池などの開発が進んでおり、そのひとつがリチウム空気電池だ。低コストで、かつリチウムイオン電池よりも高いエネルギー密度を目指している。

 リチウムイオン電池と異なる点は、リチウム空気電池の名前が示す通り、正極に空気、負極にリチウム金属を使用する。正極にはカーボンナノチューブを使用する見込みで、空気中の酸素との化学反応を経てエネルギーを生み出す。バッテリーとしての外観の特徴は、空気取り組み口になる。

開発中のリチウム空気電池

 エネルギー密度はリチウムイオン電池と比較した場合、2019年時点で5~10倍と目算されている。電気自動車やドローンの電源、ウェアラブルデバイス用の電源の小型化のほか、低価格化もキー。もちろん、スマートフォンなどのモバイルデバイスにも恩恵がある。

 リチウム空気電池は、2025年ごろまでの社会実装を目指しており、NIMS-SoftBank先端技術開発センターで開発が進められている。

林 佑樹

1978年岐阜県生まれ。東京在住。ITサービスやPC、スマートフォンといったコンシューマから組み込み、CPS/IoT、製造、材料、先端科学のほか、ゲームやゲーム周辺機器のライティングも行なう。それらジャンルすべてが何かしらの技術でリンクしているのが最近のお気に入り。技術などを見る基準は「効率のいいサボりにつながるか」。フォトグラファーとしては、ドラマスチルや展示会、ポートレートをこなしつつ、先端科学研究所の撮影が多い。