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クラウド型防犯カメラ「Safie」、対応機器を200種に拡大、小売り・サービス業での導入を促進

 セーフィー株式会社は2日、アクシスコミュニケーションズと協業し、クラウド型防犯カメラサービス「Safie」の対応機器を200種に拡大したと発表した。

 Safieでは、録画したデータは同社のクラウドサーバーに7日間保存され、専用のスマートフォン/PCアプリから閲覧できる。これまで、Safie対応のネットワークカメラは株式会社エルモの「CC-1」「CP-1W」の2製品に限られていたが、今回の協業により、アクシスコミュニケーションズのネットワークカメラもクラウド連携が可能となった。対応ラインアップが増えるため、現場環境に応じた機種を設置できるようになる。なお、対応メーカーは今後も拡大する予定だそうだ。

 カメラにはクラウド連携機能のほか、人数計測機能などを追加。これは、アクシスコミュニケーションズのカメラアプリケーションプラットフォーム「ACAP(AXIS Camera Application Platform)」により実現したもので、カメラ単体で映像の解析処理を行うことができる。Safieと組み合わせることで、店舗の入店者数のカウントや、POSレジと連携して各時間帯の購買数も可視化できる。

 将来的には、利用者が特定の棚にとどまる時間、手に取った商品の解析などを行えるようにするという。これにより、経験則だったものがデータとして把握できるようになる。

例えば、混雑時の店舗の様子やレジ金不正があった場合など、POSレジの情報と照らし合わせながら映像を確認できる

 Safieの導入企業の1社であり、ビッグカメラでの実務経験もある渡辺武志氏(株式会社ソフマップ代表取締役社長)によると、クラウド連携するSafieは、初期費用やメンテナンス費用を節約できるメリットがあるという。例えば、カメラ4台を設置する場合、従来のクラウド非対応のHDカメラが各4~5万円かかるのに加え、DVRに10万円、配線工事に20万円と、計50万円のコストがかかる。また、ハードディスク故障後の修理代、店舗レイアウト変更後の配線工事費用を含めるとさらに費用が嵩む。

 特にスモールビジネスでは防犯への投資よりも、商品・設備の優先度が高いため、「防犯カメラは大切だと分かっているものの、手が出しづらい」という。一方、Safieでは各2万円程度のカメラと月額4800円のクラウドサービス代を3年間使用した場合でも、25万円程度に抑えることができると低コスト性をアピールした。

 ソフマップではゲーミングイベントなど各種イベントを開催しているが、将来的にはSafieカメラを防犯としての機能だけでなく、「YouTube Live」「ニコニコ生放送」と連携させ、店舗イベントの配信サービスを実現できる可能性もあると期待を述べた。

渡辺武志氏(株式会社ソフマップ代表取締役社長)