テレワーク、空いた時間でなにしてる?
行き先はアプリ任せ。熱中症対策バンドを相棒に、散歩アプリ「Dokoka」で“どこか”に向かう鎌倉散歩
2026年7月17日 12:12
体を動かす新しいアイデアを探している。テレワークを続けていると悩みの種になりがちな運動不足の対策として、昨年からジム通いを始め、かなり体が絞れてきて健康診断の数値も1年前から大幅に改善したのだが、マンネリ気味だ。楽しみながら体を動かすことができれば、気分転換にもなっていいのに……と思いつつ、結局は淡々とジムに通う日々だ。
こうした中で、本誌連載の「やじうまWatch」でも取り上げていた、岡田悠氏が開発した散歩アプリ「Dokoka」にかなり興味が沸いていた。このアプリは、画面に表示された矢印に向かって散歩するだけのもので、行き先はランダムに決められ、到着するまでどこに向かっているか分からないという点がかなり面白い。
ゴールの方角と距離だけを意識すればよく、あとは画面の矢印に身を任せるだけで目的地にたどり着くので、とにかく楽だ。それに、必然的に知らない道を通ることになるため、新たな発見や面白い寄り道スポットも見つけられるかもしれない。
今回は、この散歩アプリ「Dokoka」を使って探検気分で散歩を楽しんでみる。しかし、この時期の屋外活動で絶対に忘れてはならないのが、熱中症対策だ。
万全の熱中症対策と「Heat Core Band」で安全に散歩
筆者は暑いのが苦手で、かなり汗をかきやすい体質のため、熱中症のリスクが非常に高い。実際、幼少期には熱中症で倒れてしまったこともあり、日頃からこまめな水分補給や日傘の使用など、対策には人一倍気を使っている。
今回も水分補給や日傘、ハンディファンといった定番の対策を行うが、 ちょうど、各種部品や工具などを手掛けるメイカーズ株式会社から、熱中症対策バンド「Heat Core Band」を試用させていただく機会を得た。詳しくは後述するが、現場で働く人の熱中症対策用に開発されたもので、簡単に扱えて、熱中症リスクを知らせてくれる。
今回はこのバンドも使って、万が一の熱中症リスクを対策する。というか、実際に熱中症リスクを知らせられるような事態になりたくはないが、身につけたまま違和感なく活動できるか、使用感をレポートしたい。
2025年6月に施行された改正労働安全衛生規則において、WBGT(暑さ指数)28以上または気温31℃以上の環境下で、連続1時間以上または1日4時間以上の作業を行う場合、 熱中症の恐れがある労働者を早期に見つけ、迅速かつ適切に対処するための体制整備が義務づけられた。
監督者が労働者全員の体調を常に目視で確認するのは、人数が多いだけでなく、熱中症の初期症状が外見から分かりにくいという点でも限界がある。しかし、このバンドを装着していれば、作業員本人の自覚症状がなくてもリスクを検知してくれるため、前述の法改正で求められる対策としても非常に有効な手段だろう。
本体は厚さが約11mmとかなり薄く、腕時計と合わせて付けたとしても違和感はほとんどない。過酷な作業現場でも利用できるように、IP67準拠の防水・防塵性能、80℃までの耐熱、JIS B 7001に準拠した落下衝撃や振動試験をクリアする耐振動・耐衝撃性も備えている。また、穴のないマグネットバンドを採用しており、片手で簡単に取り付けられるため、手袋を付けて作業をする現場などでも使いやすい。
熱中症のリスクは、体表面温度と環境温度を検知する2つのセンサーで判定し、光・振動・音の3つの手段で、水分補給や休息を促す。
熱中症のリスクが低い正常な場合は、本体のLEDが緑色に点滅している。基本的にはこの緑色で点滅しているが、注意が必要なレベルになるとオレンジに点滅して本体が振動する。さらに危険な状態に達すると、赤く点滅し警告音と振動で周囲にも知らせるようになっている。
充電やバッテリー交換ができない使い切りの設計だが、電源を入れてから約5カ月間連続で利用できるため、熱中症のリスクが高いシーズンをしっかりカバーできる。また、アプリなどの連携も不要で、本体だけで完結する設計のため、他の人へ気軽に貸し出しやすいのも嬉しいポイントだ。
今回は、過酷な現場を見据えて作られた熱中症対策バンドを、あえて休日の散歩で使ってみる。暑さが苦手な筆者にとって、熱中症を防ぐための心強い味方になってくれるはずだ。
「Dokoka」に身を任せて、“どこか”に向かう鎌倉散歩
この日の天気は曇りで、最高気温は30℃だった。日差しが出ていないので刺さるような暑さではなかったが、湿度が高くムシムシしたような天気だ。こうした湿度の高い日は、汗が蒸発しにくく、体温が上がりやすくなってしまうため、暑さをそれほど感じていなかったとしても、注意が必要だ。
今回は、鎌倉駅東口から散歩を開始した。「Dokoka」では、現在地から直線距離で指定した範囲内(今回は2km以内)から、ランダムに目的地が選ばれる。最初の目的地としてアプリが指し示したのは、約1.1km離れた場所だ。「Dokoka」の画面には、方角を示す矢印と直線距離だけが表示されており、どの道を通ったらたどり着くかもわからない。
散歩を開始したのは13時30分。1日の中で最も気温が高くなる時間帯で、熱中症のリスクも格段に高くなる。日傘を差し、ハンディファンを回しながら、こまめな水分補給を意識して歩いていく。手首に付けた「Heat Core Band」は、正常な状態を示す緑色に点滅していた。自分では感じられない熱中症の初期症状を代わりに検知してくれるので、暑い中でも安心して散歩ができる。
鎌倉の風景は普段過ごしている街と大きく違って新鮮な気持ちになる一方で、どこか幼少期に過ごしていた街に近い雰囲気もあり、懐かしさも感じる。
しばらく歩いて住宅街に入ってしまったところで、本当に正しい道を進んでいるのか少し不安になる。観光客もいるため、本当に何もないエリアというわけではないが、どんな場所が目的地なのか気になってくる。
さらに歩き続けて、目的地まで300mを切ったところである看板が目に入った。「銭洗弁財天まで270m」と書いてある看板、「Dokoka」の画面も同じ方角でほぼ同じ距離を示している。思わぬタイミングで目的地のネタバレを食らってしまったが、行くのは小学校の遠足以来なので、楽しみになってきた。
銭洗弁財天を目指して源氏山を登る坂を歩く。この坂はかなりの急勾配で、湿度も手伝って一気に汗が吹き出してくる。水分補給も挟みつつ、銭洗弁財天の入口に到着したところで、「Dokoka」の画面が目的地に到着したことを示す表示に変わった。
岩をくり抜いたトンネルをくぐり、社務所でろうそく、線香、そしてお金を洗うザルを借りてお参りをする。
お金を洗う「奥宮」は洞窟のようになっており、薄暗い中に不思議な雰囲気が漂っている。そして、ここまで歩いて暑さで火照っている自分にとって、洞窟内のひんやりとした空気がとにかく心地よくて涼しい。この心地よさを楽しみながら、ザルにお金を入れて銭洗水で清める。
この水は「鎌倉五名水」にも選ばれており、ここで洗ったお金は「福銭」として有意義に使うことで、さらなる福を呼び込むとされている。
住宅街を通った先にあった予想外の目的地
いきなり有名なスポットを引き当ててしまい、次の目的地への期待がさらに高まる。次は1km以内で目的地を設定してみる。指し示された次の目的地は約950m先で、矢印は来た道を戻る方角を指し示している。
さきほど登ってきた坂をひたすら下り、矢印に従って歩いていくと、また住宅街に向かっていた。どうやら小学校がある方向を目指しているらしい。通り道にあった鎌倉市立御成小学校は、正門が立派な木製の門で、鎌倉が歴史のある街だということを実感させられる。
しかし、目的地はこの小学校ではないようだ。周りには観光客の姿もほとんどなく、この先に何か有名なスポットがあるような雰囲気もない。そのため「本当にこの道で合っているのか」「入ってもいい道なのか」と、だんだん心細くなってくる。そんな不安な気持ちを抱えながら歩いていると、ゴールにたどり着いた。
目的地はまさかの「鎌倉市中央図書館」だった。「Dokoka」に案内されなければ行くことのないスポットだっただろう。
館内に入ってみると、一般書のほか、歴史書をはじめとする鎌倉に関連する本が数多く所蔵されていた。
実は、筆者が子どもの頃に住んでいた街は、源頼朝が島流しで送られた土地だった。そんな土地に住んでいた自分が、鎌倉の図書館で源頼朝の本を眺めているということに、不思議な縁を感じる。
自分で目的地を決めていたら、鎌倉まで来てわざわざ図書館に入るなんて選択は絶対にしなかったはずだ。このように自分では絶対に行かない場所に出会えるきっかけをもらえるのが、このアプリの楽しさなのかもしれない。
最後の目的地はまさかの……
最後の目的地は、図書館から約500m離れた位置にあるようだ。今回も住宅街の方向なので、少し不安になりつつも、この先に何があるのか気になってくる。
10分ほど歩いたところで、突然立派な建物が現れた。ここが今回の目的地のようだ。ここは「鎌倉歴史文化交流館」で、鎌倉の歴史や出土品を紹介する展示施設だ。プロジェクションマッピングやVRなどのデジタル技術を取り入れた展示で鎌倉の歴史を体感できるらしい。
図書館で歴史の本を眺めたことで、鎌倉の歴史に改めて興味が出てきたため、さらに歴史を学べると思いウキウキしていたのだが、散歩を楽しんでいた日曜日はちょうど閉館日だった。
目的地の情報が事前に分からない「Dokoka」ならではのトラブルで、少し残念な気持ちになりつつも、また今度開館している日に来たいという気持ちも強く感じた。
行き先が分からないから楽しめる散歩と、安全を守ってくれる熱中症対策バンド
最後に鎌倉駅まで戻り、2時間ほどの「Dokoka」を使った散歩を終わりにした。合計で約7kmと、思った以上にたくさん歩いていたようだ。ジムのランニングマシンでは退屈になってしまい、なかなか歩けない距離だが、ゲーム感覚で歩いているとあっという間だった。
たくさん歩いて火照った体を癒すため、駅前で抹茶ソフトクリームを購入することに決めた。ここで、銭洗弁財天で洗ったばかりの「福銭」を使うことにした。疲れた体に冷たいソフトクリームが染みわたり、幸せな気分になる。とても有意義な「福銭」の使い方ができたと思う。
そして、この散歩中ずっと頼もしかったのが、手首に付けていた熱中症対策バンド「Heat Core Band」だ。自分自身でもしっかり熱中症対策をしていたこともあり、ずっと緑色に点滅して、安全を見守っていてくれた。
操作するボタンや設定といった要素自体がなく、ただ腕に巻いておくだけで使えることに加えて、時計と一緒に付けていても違和感がない装着感だったため、「Dokoka」の面白さや鎌倉の景色に集中して、散歩を楽しむことができた。その存在感のなさゆえに、散歩が終わったあとも外すのを忘れたまま、家まで付けっぱなしで帰ってしまったほどだ。
実際には工場や建設現場など、熱中症リスクの高い現場作業で使われると思うが、手元の作業や周囲の安全確認に集中しなければならないからこそ、こうした存在感のなさが大きなメリットになるのではないかと思う。
また、運動不足の解消や、ひと味違う散歩を楽しみたい人に、散歩アプリ「Dokoka」はおすすめだ。家の周りで使えば、これまで気づいていなかったスポットを見つけるきっかけにもなるし、観光地で使えば、今回のように一期一会を楽しむ散歩ができる。
これからさらに暑くなる季節、万全の熱中症対策をした上で、ぜひ「Dokoka」で“どこか”に向かう散歩を楽しんでみてほしい。
テレワークで余裕ができた時間を有効活用するため、または、変化がなくなりがちなテレワークの日々に新たな風を入れるため、INTERNET Watch編集部員やライター陣がやっていることをリレー形式で紹介していく「テレワーク、空いた時間でなにしてる?」。バックナンバーもぜひお楽しみください。




















