テレワークグッズ・ミニレビュー
第80回
夜も暑すぎて寝られない!! 家族で唯一暑がりな筆者が見つけた、自分だけ涼しくなる方法
2023年8月18日 12:40
毎晩暑くて寝不足だ。もともと眠りが浅いほうなのだが、この暑さで夜中に何度も目が覚めるし、シャツは汗でびしょ濡れで、日によっては夜中に一度着替えるほど。
もちろんエアコンはつけているが、家族で唯一筆者だけが暑がり。妻や子供は寒がるので、設定温度を低くできない。ニトリの接触冷感の中でも強力なタイプの枕カバーをしたりするものの、最初こそひんやりするものの、時間がたつとすぐにぬるくなる。
そこで、以前紹介したネッククーラーを使ってみたところ、なかなか快適で心地よく眠りにつけた。ただ、寝相が悪いのでいつの間にか外してしまっていて、やっぱり夜中に目が覚める。でもってその頃にはすでにネッククーラーはぬるくなっていた。
ただ、これは大きなヒントになった。そうだ、氷まくらを使えばいいじゃないか!!
筆者が子供のころは、文字通り氷水を入れた氷まくらしかなかったが、今なら保冷剤みたいなタイプのものがあるハズ。ということでAmazonで検索してみたら、“アイス枕”とか“保冷枕”とか“冷却ジェル枕”とか呼び方はいろいろだがたくさん見つかった。
正直どう選んでよいのか分からないので、評価の数などを参考に選んでみる。なかでも無難そうだったのは、「冷却ジェルまくら」のカテゴリーで1位だった白元アースの「アイスノンソフト」(以下アイスノン)、中でも持続時間がもっとも長い14時間持続タイプだ。
ただ、まくら1つのレビューではおもしろくない。そこで対抗馬として選んだのが、不二ラテックスの「ひえぷる やわらかまくら」(以下ひえぷる)だ。ランキングとしては8位だったものの、評価数が1900超えで平均の評価が4.4と高い。実は同シリーズには「DXひえぷる やわらかまくら」(以下DXひえぷる)いう、より長時間冷えが持続するタイプもあるのだが、そちらよりも評価の数も評価の点数も高いのだ。これはちょっと気になるじゃないか。
見た目が懐かしいアイスノンと固くならない保冷剤のひえぷる
ということで商品が到着。比べてみるとほぼ同じサイズだった。ただし、アイスノンはどこか懐かしい見た目。ミントグリーンのような色にざらざらした表皮、そしてアイスノンのロゴ。小学校のころ保健室で見たことがある姿だった。
常温状態で触ってみると、アイスノンは中身がビッシリと詰まっている感じで厚みがある。手で1点を押してみても、ある程度はへこむものの、完全にはつぶれきらない。
実は見た目こそ昔のアイスノンと変わらないように見えるが、中身は進化している。この14時間持続する新型は、中が3層構造になっていて、冷やしても硬くならない「不凍ゲル」と、凍ってしっかりと冷却する「凍結ゲル」、そして一番下には、冷気を下に逃がさないための「断熱シート」が入っているという。おそらく凍結ゲルと断熱シートのおかげで14時間という持続時間を実現しているのだろう。
一方のひえぷるは、見た目にも巨大な保冷剤という印象だ。感触もそのままで、指で押すと中のジェルが移動して、つぶれていく。中のジェルは冷やしても硬くならないものなので、アイスノンでいう不凍ゲルだけというイメージだろう。ちなみにDXひえぷるは2層になっていて、持続時間も11時間となっている。
おそらくだが、多層構造で長時間を売りにしたアイスノンと、1層構造で柔らかいひえぷるとの勝負ということになりそうだ。
冷却持続時間を比較してみた
ということで冷凍庫で15時間ほど冷却。
冷凍庫から出した直後
冷凍庫から出したときの印象としては、若干だがひえぷるのほうが冷たく感じた。そこで非接触の温度計で表面温度を計測してみたところ、測る場所で多少の誤差はあるが、どちらも概ね-1℃程度で差はなかった。おそらくだが、アイスノンの表面が凹凸がある(ひえぷるはツルツルしている)ので、接触面積の違いで体感の冷たさが変わったのかもしれない。
凍らせた状態でもっとも差が出たのがやわらかさだ。ひえぷるのほうは、中身はやわらかいまま。もしかしたら常温よりは少しは固くなっているのかもしれないが、指で押せば簡単につぶれる。
一方のアイスノンは、相変わらず中身が詰まっている感じで、やわらかさはあるものの、強めに指で押しても反力がある。さらに手に持ってみると、底のほうに固まった層があるのが分かる。これが凍結ゲルの層だろう。といっても、アイスノンは中身が詰まった感じで底付きしないので、まくらとして使ったときに凍結ゲルの硬さを感じることはないレベルだ。
2時間経過後
では長く使ったらどう変わるのか? そのまま室温30℃、湿度61%の部屋に2時間ほど放置してみた。
まず見た目だが、結露はどちらもなかなかのものだ。タオルなどを巻いて使わないと布団が大変なことになるだろう。
意外と差が出たのが温度だ。アイスノンは場所によって差はあるが、おおむね13℃程度、対してひえぷるは17℃ほど。念のため表面の水滴を拭き取って再計測するも変わらず。
実際に手で触ってみるとほとんど差を感じないが、アイスノンのほうが表皮がざらついていて冷たさを感じにくいことを踏まえると、腑に落ちる結果ではある。
やわらかさについては、2時間経ってもほぼ変化はない。手に持ってみるとアイスノンはやはり底のほうの凍結ゲルの部分が固まったままで、その部分が温度にも表われているのかもしれない。
4時間経過後
4時間経過後を見てみると、2時間経過時に一度拭いたにもかかわらず、双方共に結露がスゴい状況。ただしよく見るとややアイスノンのほうが多い感じだ。
ただしその原因はすぐに分かった。温度を測定すると、アイスノンが14℃ほどなのに対してひえぷるは24℃ほど。このときも室温は約30℃なので、触ってみればどちらもまだまだ冷たくは感じるものの、ひえぷるはかなりパワーダウンという印象。ひえぷるのほうが結露が少なかったのも納得の結果だ。
アイスノン、ひえぷるともにやわらかさに大きな変化はないが、アイスノンは握ってみると底側の凍結ゲル部がやや柔らかくなってきているのが分かる。
実際に寝てみた
ということで、最後に実際に寝てみた。
冷たさについては、寝始めこそ差がないものの、やはりアイスノンのほうが朝までしっかり冷たさが続く。夜中に目が覚めても、冷たさが続いているので一晩中冷たさを満喫できる。これは気持ちがいい。
といってもひえぷるも時間がたつとキンキンな冷たさは無くなっていくものの、途中で目が覚めたときに再び頭を乗せると、体温をうばっていくようなひんやり感があって、明け方になってもそれなりに気持ちがいい。あまり冷たすぎるのは苦手、という人にもひえぷるのほうがオススメできそうだ。
と、ここまでは予想のとおりだったが、実際に使ってみて感じた一番の違いは、まくらとしての存在感だった。
アイスノンは頭を置いてもつぶれすぎず、それ単体でまくらとして使える高さ(厚さ)と反発力がある。頭を置いた状態で一番低いところでの高さは2~3cmという感じで、低めのまくらが好きな人であれば、これ単体で十分に使えると思う。
それに対してひえぷるは、大きい保冷剤という感じ。頭を置くと中のジェルが左右に逃げて頭が沈み込んで、一番低いところだと1cmぐらいしかないと思う。要はまくらとして「高さを稼ぐ」という意味ではほとんど役に立たない。よほど低いまくらが好きな人以外は、いつものまくらの上に置いて使うことになるだろう。
で、どちらがよいと思うかは人によると思うが、あくまで筆者の場合だと、ひえぷるのほうがその点はよかった。
というのも、筆者は高めのまくらが好きなので、アイスノンは単体だと低すぎるのだ。かといっていつものまくらにアイスノンを重ねると、今度は高くなりすぎる。
その点、ひえぷるは沈んでくれるので、いつものまくらと重ねて使える。多少高さは増すものの、比較的いつもどおりの姿勢で寝ることができるのだ。まくらが変わると寝られないタイプの人にはそのほうがありがたい。
ただしこれはあくまで高さのあるまくらが好きな筆者の意見なので、そのあたりは各自の好みで選んでもらえれば幸いだ。
結露がすごいので専用のカバーも購入
それと今回併せてアイスまくら用のカバーも買った。選んだのは「マイスコ保冷枕カバー(防水カバー) L」という製品。いくつか似たような類いの製品があったが、表面がパイル生地で肌触りがよさそうなこれを選んだ。
サイズ的にはアイスノン、ひえぷるともに問題なく入り、幅方向に少し余裕がある。裏側は防水加工がされていて、結露した水がしみ出してくることはない。
ただし、実際に手に取ってみると、生地は薄く、肌触り的にはやや残念な感じだ。もう少し生地の厚い、ふんわりと柔らかさのある製品だったらよかったのに。
とはいえ結露した水をシャットアウトしてくれるだけでも十分に意味はある。タオルを巻いた場合だと、朝にはタオルが全体的にしっとりしているが、このカバーなら朝になっても表面は完全ドライなままだ。
ちなみに朝の中の水のたまり具合だが、これが意外と少ない。おそらくカバーで空気がシャットアウトされているので、中に残った空気の水分だけしか結露しないのだと思う。アイスまくらを冷凍庫に戻すのと併せて、このカバー裏返して軽くタオルで拭いておけば、結構すぐに乾いてしまう。これは結構便利かもしれない。
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