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オンライン決済サービス「Stripe」でJCBカード決済が可能に

 オンライン決済サービス「Stripe」において、JCBカード決済の取り扱いを開始する。米Stripeと株式会社ジェーシービー(JCB)は、グローバルでの提携に向けた覚書の締結を5月16日に発表した。

 Stripeはウェブサイトやモバイルアプリ上でカード決済を導入できるサービスを展開しており、130以上の通貨での支払いに対応する。今回の提携により、Stripe導入企業はJCBカード決済の取り扱いが可能になると同時に、JCBカード会員がStripe導入企業から商品・サービスを購入できるようになる。

JCBカード決済の取り扱いを全世界で提供する初の決済プラットフォームに

 国内におけるEC市場規模は年間16兆円と急速に拡大しているが、市場取引全体の6%程度にとどまることから、米Stripe 最高執行責任者(COO)のクレア・ジョンソン氏はEC市場には伸びしろがあると見ている。同社ではECのハードルを下げることで、インターネットのGDP成長へ貢献することをミッションとして掲げており、今回のJCBとの提携は、その成長を後押しするものだとしている。

 「将来的に世界中の加盟店がJCBを使うことができ、JCBカード会員は海外のECで買い物ができるようになる。日本の財・サービスを世界中に展開したいため、Stripe加盟店や消費者にとって扱いやすいかたちで提供したい。」

米Stripe 最高執行責任者(COO)のクレア・ジョンソン氏

 ストライプジャパン株式会社代表取締役のダニエル・へフェルナン氏は、日本の事業者が海外市場にリーチするために、多通貨決済に対応した決済基盤の日本での提供に力を入れてきたという。今回のJCBとの提携についても、日本国内でビジネスを推進する上で欠かせないものだと述べている。

ストライプジャパン株式会社代表取締役のダニエル・へフェルナン氏

EC市場でのJCBカード決済の導入を推進

 JCBは、1981年に海外展開を開始。現在、アジアを中心とした展開を強化しており、2018年時点で23カ国・地域でJCBブランドカードが発行されている。海外会員数は2500万人以上に上り、日本を含めた全会員1億1000万人のうち約23%を占める。

 Stripeとの提携で今後成長が見込まれるEC市場において、スタートアップ企業をはじめとした中小企業から海外での事業展開を目指す事業者まで幅広くJCBカード決済の導入が可能になることに同社常務執行役員の今田公久氏は期待を寄せる。

 「国内キャッシュレス化の推進が重要視されている中、ブランドホルダーである立場を活用し、今後もさまざまな取引先と提携しながら国内外のキャッシュレス化に貢献していく」とコメントした。

株式会社ジェーシービー常務執行役員の今田公久氏