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Synology、メッシュWi-Fiに対応したトライバンドWi-Fiルーター「MR2200ac」、11月下旬発売
2018年10月17日 17:35
Synologyは、プライベートイベント「Synology 2019 Tokyo」を10月18日にベルサール秋葉原(東京都千代田区)で開催するのに先立ち、メッシュネットワークの構築が可能なトライバンド対応のWi-Fiルーター「MR2200ac」の11月下旬発売を発表した。価格は未定だが、同社によれば単体で2万円を下回る見込み。
MR2200acは、最大通信速度867Mbpsの5GHz帯2系統と、同400Mbpsの2.4GHz帯1系統のトライバンドに対応するWi-Fiルーター。2×2のMU-MIMOにも対応し、単体での動作も可能だが、複数台を組み合わせて家中くまなくWi-Fiの電波を届けられるメッシュネットワークを構築できる。
2017年開催の「Synology 2018 Tokyo」で開発が表明されており、Synology Japan株式会社の田野氏は「メッシュ間の通信をしつつ各クライアントの通信に影響を与えない」点を特徴に挙げた。
Wi-Fiの電波カバー範囲は、1台あたり185㎡、56pingまでだが、メッシュネットワーク構築時には1台ごとに185㎡の範囲を追加できる。また、最新ファームウェア「SRM 1.2」を適用したWi-Fiルーター「RT2600ac」と、1台のMR2200acを組み合わせた場合には、464㎡をカバー、140 pingに対応するとしている。なお、IEEE 802.11k/v/rのそれぞれに準拠するが、他社のメッシュネットワーク製品との相互接続はサポートされない。
Synologyでは、2017年10月に公表されたWPA/WPA2の脆弱性「KRACKs」に対し、競合他社より大幅に早いわずか24時間で対応を完了している。MR2200acが搭載するNAS用OS「SRM 1.2」では、業界団体であるWi-Fi Allianceが策定した次世代のWi-Fiセキュリティ機能「WPA3」に対応するという。
採用CPUはQualcomm IPQ4019(クアッドコア、717MHz)。WPA3については、個人向けの「WPA3-Personal」、企業向けの「WPA3-Enterprise」、「Opportunistic Wireless Encryption(OWE)」に対応する。ただし、現時点ではWi-Fi子機側での対応がほとんど進んでいない。
本体には、いずれもギガビット対応のWAN×1ポート、LAN×1ポートと、USB 3.0×1ポートを装備する。本体サイズは199×65×154mm(幅×奥行×高さ)、重量は0.45kg。
RT2600ac向けにはすでに提供されている最新ファームウェアのSRM 1.2は、自動でWi-Fi子機を保護できるセキュリティ機能「Safe Access」を新たに搭載。その詳細については、こちらの記事「メッシュやWPA3に対応、充実のアクセス制御機能を実現 Synology RT2600acの最新ファーム「SRM 1.2」を試す」も参考にしてほしい。
【記事追記 10月22日18:51】
MR2200acの搭載CPUに関する記載に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
誤:採用CPUはQualcomm IPQ8065(クアッドコア、717MHz)で、「WPA3」に加え、「Wi-Fi Enhanced Open」の認証を10月に受けているもの。
正:採用CPUはQualcomm IPQ4019(クアッドコア、717MHz)。