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6割がフリーWi-Fiを利用し、危険性を4人に3人が認識、一方でVPNは6割が「知らない」~カスペルスキー調査

 株式会社カスペルスキーは、フリーWi-Fiを6割以上が利用し、その危険性について4人に3人が認識している一方で、VPNについては6割が「知らない」との調査結果を発表。リスクへの認識が進む中、対策方法は知られていないとの見方を示した。

 調査は、セキュリティ製品の利用者である18~79歳の男女624人を対象に、「セキュリティ意識」に関して、株式会社マクロミルに委託して2018年8月23日~24日に実施したもの。

 フリーWi-Fiについては、全体の95.3%、18~39歳では99%が知っていると回答。また、全体の63.1%はフリーWi-Fiを利用したことがあり、若年層ほどその比率は高かった。

 このように、フリーWi-Fiの認知度や利用経験が高く、通信を盗み見られるリスクについても全体の75.2%が認識。利用経験の有無にかかわらず、比較高かったが、「詳しく知っている」との回答は男性が37.2%だった一方で、女性は18.6%と差があった。

 フリーWi-Fiのリスクに対する有効な対策に挙げられる「VPN(仮想プライベートネットワーク)」の認知は低く、全体の65.5%がVPNを「知らない」と回答。うち男性は48.1%だった一方で、女性は83.0%と、リスクの認識以上に男女差が大きかった。さらに、フリーWi-Fiの利用経験がある人も59.9%が「知らない」と回答していた。

 株式会社カスペルスキーのコンシューマテクニカルエヴァンゲリストである保科貴大氏は、「フリーWi-Fiによってはセキュリティのレベルが安全ではない場合もあったり、なりすましによって通信を傍受されたりする可能性もあります。有効な対策の1つであるVPNの認知は依然として低いままです。リスクに対してどんな対策をしたら良いのか分からないという人が多いのでしょう」と述べ、手軽な対策としてVPNアプリの利用を推奨している。

 なお、カスペルスキーでは公式ブログで、「公共Wi-Fiを使うときに守りたい8つのルール」として、以下の項目を挙げている。

  1. パスワードが設定されていない公共Wi-Fiネットワークは、とにかく信用しない
  2. パスワードが設定されたネットワークでも、完全に信頼できるとは限らない
  3. 使わないときはWi-Fiをオフにする
  4. 必要最低限の利用を心がける
  5. 必ずHTTPSでアクセスする
  6. Google Chrome、Firefox、Operaをご利用の方へのアドバイス(「HTTPS Everywhere」など拡張機能の利用)
  7. 仮想プライベートネットワーク(VPN)の利用を検討する
  8. 信頼できるセキュリティ製品をインストールする

 このほか、カスペルスキーでは、Windows/Android/iOSの端末5台で利用できるVPNアプリ「カスペルスキー セキュアコネクション」を提供している。1年版が2900円、1カ月版が480円(いずれも税込)だが、無料でも1日200MB(ユーザー登録後は300MB)を利用できる。