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会社がテレワークを導入していても、7割の人はほとんど利用していないという実態~パーソルプロセス&テクノロジー調べ

 パーソルプロセス&テクノロジー株式会社が7月に公表した「通勤」と「テレワーク」に関する調査結果から、テレワークをすでに導入している企業においても、その7割がほとんど利用していないという実態が分かった。調査は、1都3県に勤務する20~49歳の会社員のうち、通勤に電車を利用している400人を対象にインターネットで行ったもの。

 普段の通勤の満足度をたずねた設問では、不満を感じているとした人は39.8%(「まったく満足していない」「あまり満足していない」の合計)で、満足しているとした37.3%(「非常に満足している」「やや満足している」の合計)と同程度だった。ただし、「通勤時間が60分以上」の場合、不満を感じている人が65.8%と高い数字になっている。

 通勤時間を短縮するための有効だと思う方法(複数回答可)として挙げられたのは、「職場の近くへの引っ越し」(226人)、「時差通勤」(190人)、「テレワーク」(171人)という順になっている。同社では、この結果について「『職場へ通うもの』という意識が高い」としている。

 自宅などで仕事ができるテレワークは、職場まで移動する必要がないというメリットがあるが、テレワーク導入済みの企業が36.2%(「制度として導入・運用されている」「制度化されていないが既に容認/部分的に導入されている」の合計)なのに対して、「導入も検討もされていない」企業が54.0%もある。

 また、テレワークを導入している企業であっても、利用されていない実態がある。テレワークを導入している企業に勤務する145人のうち、テレワークの実施日が1週間に「0日」と回答したのが105人(72.4%)に上った。「1日」だけの人も24人(16.6%)おり、ほとんど利用されていないことが分かる。テレワークを有効に利用していると思われる、週に2~7日利用している人は15人(10.3%)にとどまった。

 このようにテレワークの利用が少ない中、テレワークをする上で会社に求めること(複数回答可)として挙げられているのが、「利用しやすい雰囲気」(201人)だ。次が「利用するためのIT環境の整備」(173人)で、「制度の導入」(163人)、「利用することへの上司の理解」(138人)と続いている。