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9月末のFTTHは3241.4万契約、年率2.6%の成長が続く~MM総研調査
2019年12月18日 12:00
株式会社MM総研は、2019年9月末現在の「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査」を発表した。FTTH回線は3241.4万件で、前回調査の4月末から68.3万件(2.2%)の増加となった。
この調査では、FTTH、CATV、ADSLのほかに、固定での利用を前提としたワイヤレスインターネット接続サービスもブロードバンド回線と定義している。また、契約者数などは、MM総研の取材や調査による推定値としている。
固定ブロードバンド回線のうち、FTTH回線のシェアは、NTT東日本、NTT西日本、KDDI、オプテージ、アルテリア・ネットワークスの順番だ。
このうち、NTT西日本とNTT東日本を合わせた契約数は2141.6万件。FTTH回線市場におけるシェアは66.1%で、3月末と比べるとほぼ横ばい。このうちコラボ光は1335.7万件で62.4%を占めている。3月末現在は60.2%だったため、NTT東西のFTTH回線は、徐々にコラボ光に移り変わっていることになる。
FTTH回線におけるISPのシェアは、NTT Com、ソフトバンク、NTTぷらら、ビッグローブ、So-netと続いている。なお、7月にSo-netがコラボ光を用いた「So-net for ドコモ光」をNTTぷららに譲渡したため、NTTぷららのシェアは5位から3位に上昇した。
固定ブロードバンド回線全体におけるISPのシェアは、ソフトバンク、NTT Com、J:COM、NTTぷらら、ビッグローブ、So-net、KDDI、オプテージ、ニフティと続いている。ソフトバンクは、FTTH回線の「SoftBank 光」と、LTEを用いている固定系のワイヤレス接続サービス「SoftBank Air」の両方ともに契約数を伸ばしている。
MM総研では、今後の固定ブロードバンド回線は、CATVと、2023年に終了する予定のADSLは減少するものの、FTTHとワイヤレスの増加は続くとしている。ワイヤレス市場は2019年9月末の時点で347万件だが、2022年3月末には固定ブロードバンド回線の1割を超え、2024年3月末には600万件となり、CATVと同等の規模まで拡大するとしている。
5Gの開始がマイナスの要因となるものの、FTTH回線は最大10Gbpsのサービスの広がり、ADSLやナローバンドからの移行、CATVのオール光化、集合住宅への一括提供、携帯電話とのセット割引などがプラスに働き、2020年3月末は3286万件、2024年3月末に3615万件となり、2019年度以降の1年間の平均成長率は2.6%と予測している。