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2月のフィッシング報告は7630件、悪用されるURLは過去1年間で最多

2020年2月のフィッシング報告件数

 フィッシング対策協議会に寄せられたフィッシング詐欺に関する報告は、2020年2月は7630件に上り、2020年1月(6653件)から増加した。また、同月に確認されたフィッシングサイトのURLは3046件、悪用されたブランドは63件だった。

 これまでの傾向と同様、楽天、Amazon、Apple、LINEをかたるフィッシング詐欺に関する報告を多数受けており、フィッシングメールでは同じ件名や文面で繰り返し大量配信されていることを確認している。

フィッシングサイトのURL、短時間で停止したりアクセス不能になるケースも

 フィッシングサイトのURL件数は2020年1月(2366件)から680件増加するなど、2019年3月以降で最も多い結果となった。これは同じ件名や文面で配信されたメールでも、誘導先のウェブサイトのURLはそれぞれ異なるケースが多いことが関係している。

 1月と同様、大量に取得した独自ドメイン名や無料のダイナミックDNSサービスを使用して、短時間で誘導先のURLを変えるフィッシング詐欺についての報告が多数寄せられている。このようなウェブサイトでは、繰り返しアクセスするとアクセス不能となったり、短時間で停止するケースが多いことが確認された。

 また、1月に続き「年間ビジターアンケート」などの名目で、スマートフォンなどが当選したと誤認させて、個人情報やクレジットカード情報などを入力させるフィッシングメールに関する報告が多く寄せられた。情報を入力すると、意図せず月額料金がかかるサービスへ契約したことになり、毎月課金される可能性がある。このほか、「ネット募金」を装い、個人情報やクレジットカード情報を詐取する悪質なメールやウェブサイトも確認された。

 フィッシング対策協議会では、ログインを促す不審なメールやSMSを受信した場合は、記載されたリンクからアクセスせず、あらかじめブックマークした正規のURLからウェブサイトへアクセスするよう呼び掛けている。

 また、初めてアクセスするウェブサイトの場合は、運営者情報や問い合わせ先なども確認し、実在する信用のおけるウェブサイトなのか、似たような詐欺事例がないか確認するよう促している。

フィッシングサイトのURL件数
フィッシングに悪用されたブランド件数

【お詫びと訂正 3月09日 13:36】
記事初出時、フィッシングサイトのURL件数を3万466件としておりましたが、正しくは3046件となります。お詫びして訂正いたします。