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セキュリティパッチを適用しない理由、「方法が分からない」「設定が面倒くさい」など、IPA調査

セキュリティ対策の実施状況

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は9日、「2019年度情報セキュリティの脅威に対する意識調査」の結果を公開した。PCおよびスマートデバイス(スマートフォンやタブレット端末)を使う13歳以上のユーザーを対象に、インターネットでアンケート調査を行ったもの。調査期間は2019年12月6日~17日。有効回答数はPCが5000人、スマートデバイスが5000人。

 このうち、PCユーザーのセキュリティ対策の実施状況(複数回答・以下同)として、「セキュリティソフト・サービスの導入・活用」(55.1%)、「Windows Updateなどによるセキュリティパッチの更新」(50.8%)、「不審な電子メールの添付ファイルは開かない」(45.8%)、「怪しいと思われるウェブサイトにはアクセスしない」(44.4%)などが挙がった。

 Windows Updateなどのセキュリティパッチの更新を行っていないと回答したPCユーザー(2458人)が理由として挙げたのは、具体的な方法が分からないから(17.4%)、設定などが面倒くさいから(10.6%)、費用がかかるから(10.0%)、対策をする理由が分からないから(7.0%)だった。

Windows Updateなどによるセキュリティパッチの更新を行わない理由

 セキュリティソフト・サービスを導入済みのPCユーザー(2754人)が利用しているものとして、「有償ソフト」(65.3%)、「無償ソフト(フリーソフト)」(27.0%)、「プロバイダーのセキュリティサービス」(18.5%)、「オンラインスキャン」(4.1%)を挙げている。

セキュリティ関連の情報が知りたくても「内容が難しい」との声も

 PCユーザー(5000人)が過去1年間に知りたいと思ったセキュリティ情報として、「被害を防ぐための予防策や被害が生じた場合の対応策などの具体的事例に関する情報」(32.0%)、「最新のセキュリティ事象やセキュリティに関する被害の情報」(31.4%)、「被害が起きたときの相談や届出に関する情報」(22.1%)、「市販されているセキュリティサービス・製品に関する情報」(19.1%)を挙げている。

 一方、セキュリティ情報を収集する際の問題について、「知らない用語が多い」(49.2%)、「内容が難しい」(49.0%)、「情報が多すぎる」(35.9%)、「自分から情報収集や勉強をするのが面倒」(23.7%)と回答している。

過去1年間に知りたいと思ったセキュリティ情報
セキュリティ情報を収集する際の問題点