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「ファックス」の一人負け? 仕事でのコミュニケーションは「メール」が依然最多、「会う」「テレビ会議」も増加
2020年6月11日 11:00
一般社団法人日本ビジネスメール協会は、仕事におけるメールの利用状況についてのアンケート調査結果「ビジネスメール実態調査2020」を公表した。仕事において「メール」がコミュニケーション手段で一番よく使われているが、テレワーク推奨により「テレビ会議・ウェブ会議」が前年に比べて大きく増える結果となった。
アンケート調査は、仕事でメールを使っている人を対象に4月2日から5月1日までインターネットで実施され、有効回答数は1552。
「仕事で使っている主なコミュニケーション手段」(複数回答可)として一番多かったのが「メール」で99.10%。以下、「電話」が89.76%、「会う」が77.64%、「テレビ会議・ウェブ会議」が57.86%だった。
アンケートはちょうど、政府がテレワーク推奨を呼び掛けたけた初期のころに行われたため、「テレビ会議・ウェブ会議」が前年比31.94ポイント増、「グループウェア」が同16.33ポイント増 、「チャット」が同11.65ポイント増となっており、テレビ会議・ウェブ会議の急速な利用が見える。一方で「会う」というコミュニケーションも同11.34ポイント増となっている。
前年調査と比べると、ファックスが微減している以外、そのほかのコミュニケーション手段はいずれも今年の方が増えており、コミュニケーション手段が分散しているとも読める。このような傾向について日本ビジネスメール協会は「新型コロナウイルス感染症拡大防止策の1つであるテレワークの影響を強く受けていたと考えられる」という現状のうえで、「働き方の多様化もあり、全体的にデジタルツールの伸びが見られる」としている。
「不快に感じるメール」で多い内容とは?
メールの送受信に関わる時間のアンケート結果もある。
1日で受信するメールは平均で約50.12通、1通のメールを読む時間は約1分19秒で、1日で合計66分としている。一方、1日に送信するメールは約14.06通、1通のメールを書く時間は平均5分54秒、1日で合計82分57秒としている。
「メールの返信が遅れてしまうことがある人」は66.81%で、「返信が遅れてしまう理由」(複数回答可)として、52.07%が「すぐに結論が出せない」と回答している。なお、メールの返信については「メールの返信を4時間よりも長い時間待てない人」が16.68%いた。
不快なメールに関しては、「過去1年間に仕事でメールを受け取り、不快に感じたこと」が「よくある」が3.16%、「たまにある」が37.63%、「ほとんどない」が50.52%、「まったくない」が8.25%だった。
このうち「よくある」「たまにある」と答えた人が「不快に感じた内容」(複数回答可)として挙げているのが、「質問に答えていない」が45.16%、「必要な情報が足りない」が42.03%、「文章が攻撃的」が36.9%、「文章が失礼」が35.63%などとなっている。