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テレビ会議でのプレゼン映像をかっこよくする仮想カメラアプリ「mmhmm」登場
話者の姿、資料、スマホ画面などを合成して「ニュース番組風」に配信可能
2020年7月14日 07:00
Evernoteの創業者、フィル・リービン氏がCEOを務めるAll Turtlesは、テレビ会議やストリーミングで利用できる仮想カメラシステム「mmhmm(ンーフー)」を発表した。現段階では、macOS版「mmhmm」の招待制クローズドベータテストが人数を段階的に拡大しつつ行われている。公式サイト上の「GRAB AN INVITE」からクローズドベータへの招待の申請ができる。Windows版やモバイル版も開発中で、追ってリリースされる予定。
mmhmmは背景合成機能などを搭載する仮想カメラアプリ。仮想カメラアプリはウェブカメラの“ふり”をするアプリで、例えば「Zoom」や「Google Meet」などでウェブカメラの代わりに、mmhmmで作った映像を配信することができる。
mmhmmではウェブカメラで撮影した人物の背景を切り出し、その背景に任意のコンテンツを合成できる。背景には静止画だけでなく、動画やプレゼンテーション資料、パソコンのウィンドウ、スマートフォンの画面などを合成することもできる。テレビのニュース番組のような映像を作ることができ、それをZoomやYouTubeに出力することで、テレビ会議でのプレゼンテーションやYouTubeの生配信、ウェブセミナーなどの映像をより簡単に高度で分かりやすいものにすることができる。
現状、mmhmmと同じような画面を配信しようとすると、仮想カメラ出力できる動画アプリ、画像やプレゼン資料を表示するアプリ、仮想背景切り出しアプリなど複数のアプリを組み合わせる必要があり、設定や操作が複雑になっていた。mmhmmではそうしたアプリの機能がほぼ1つに統合されることで、より操作が簡単になり、慣れていない人でも高度なセミナー風の映像が作れるようになる。
mmhmm独自の機能としては、「Dynamic Decks」という機能が現在開発中となっている。こちらの機能はPowerPointなどのプレゼン用スライド資料を置き換えるもので、mmhmmの録画機能を使って記録すると、視聴者はURLからそのプレゼンを視聴できる。視聴者はスライド資料と話者の表示を切り替えたり、スライドを自由に戻したりしながら、プレゼンを視聴できるという。
ほかに開発中の「Multiplayer」という機能は、複数人が1つの画面でプレゼンなどを行えるというもの。遠隔地にいるパートナーと一緒にプレゼンすることもでき、複数の話者が並んでディスカッションするような用途にも使えるという。
リービン氏は、mmhmmの紹介動画の中で、昨今の情勢で普及しているテレビ会議の体験を向上させるべくmmhmmを開発したと述べ、これによりテレビ会議でのプレゼンやパフォーマンスがより簡単になるとしている。一方でリービン氏は、mmhmmはまだベータテスト中の未完成なサービスであるとしつつ、正式リリースに向け、いろいろな使い方を試す多くの人の参加を求めている。