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長野県中野市、空き家・空き店舗の「現地視察ツアー」実施、県外からの参加者には1人上限1万5千円を支給

企業の「サテライトオフィス」「ワーケーション」場所としてアピール

長野県中野市「オーダーメイド型民間企業現地視察ツアー」の概要

 長野県中野市は8月31日、サテライトオフィスやワーケーションなどの候補地を探している民間企業や個人事業主を対象に「オーダーメイド型民間企業現地視察ツアー」を実施すると発表した。“ウィズコロナ”でテレワークを導入している企業が増える中、「地方へオフィス・店を構えたい」という需要に合わせ、市内の空き家や空き店舗、活用見込みのない公的不動産を資源に企業の誘致を図るのが狙いだ。

 視察先は、サテライトオフィスを探す企業のほか、空き家・空き店舗を活用した事業を考えている個人事業主なども想定しており、参加者のニーズに応じて以下の項目から希望の行程を組む。

  • 市内の活用可能な空き家(空き家バンク登録済み、または所有者の許可を得ているもの)
  • 市内の空き店舗
  • 市での活用見込みのない公的不動産
  • 市内観光地
  • 援農体験

 参加費は無料。ただし、中野市までの往復交通費は参加者負担で、県外の事業者の場合は参加者1人につき上限1万5000円(1事業者あたり2人分まで)支給される。

 ツアーに参加する場合は、電話またはメールで事業者名、住所、電話番号、メールアドレス、担当者氏名を連絡して中野市に申し込みを行ったあと、テレビ電話での事前打ち合わせでツアー内容を決定する。ツアー当日は、市職員がコンシェルジュとなって案内する。

 なお、新型コロナウイルスの感染拡大地域からの参加は慎重に判断し、ツアーを実施する際は、検温の実施や職員のフェイスガード着用、車内と視察物件の換気・消毒などの対応を行うとしている。

 中野市は、自然に囲まれながらも住みやすい「ちょうどいい田舎」として売り出している。「『都会の喧騒を離れ、落ち着いた場所で仕事がしたい』『田舎で地産地消のお店を経営したい』などのニーズに対応した環境がそろっています」(同市)と語る。

 ツアー実施にあたり中野市では、部署横断的な「空き家を活用したサテライトオフィス誘致プロジェクトチーム」で取り組んでおり、ツアー後の相談にも対応するとしている。

中野市全体の風景
中野市内の田園風景