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「バーチャル原宿」5月25日オープン。ラフォーレ原宿などを再現し「かわいい」カルチャーを発信

きゃりーぱみゅぱみゅがスペシャルサポーター就任。31日までオープン記念イベント開催

 KDDI株式会社、一般社団法人渋谷未来デザイン、一般財団法人渋谷区観光協会の3社によって運営される渋谷5Gエンターテイメントプロジェクトは25日、渋谷区公認配信プラットフォームの第2弾として、神宮前交差点エリアを中心とした新エリア「バーチャル原宿」をオープンした。

 同プロジェクトは、2020年5月19日に、国内初となる自治体公認配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」をオープンし、渋谷の街を再現したバーチャル空間において、イベントなどを開催。この1年間にわたって、コロナ禍における新たなエナンターテインメントの姿を提案した。これまでに延べ50万人がバーチャル渋谷を訪れたという。

リアルな街並みを再現、オンラインで接客を受け購入までできるEC体験も

 今回の「バーチャル原宿」はそれに続くもの。ラフォーレ原宿と東急プラザ表参道が向かい合う神宮前交差点エリアを中心に、バーチャル空間内でリアルな街並みを再現し、新しい原宿カルチャーや街における体験価値の創出を推進するという。

 テーマは「CREATING NEW POP CULTURE」。原宿のランドマークであるラフォーレ原宿が「バーチャルラフォーレ原宿」としてオープン。出店しているショップのスタッフによるおすすめのスタイルコーディネートが見られる「STAFF SNAP COLLECTION by Virtual Laforet HARAJUKU」への入り口を設置する。

 また、最新のスニーカーやウェアを提供する原宿「atmos」が、「atmos Virtual Harajuku」として初のバーチャル出店を行い、バーチャル原宿限定のExclusiveスニーカーを販売する。「バーチャル空間内で時間や密を気にせずスニーカーをチェック可能」だという。

 ラフォーレ原宿の安藤正志館長は、「夢があり、拡張性がある取り組みである。バーチャル空間が盛り上がるだけでなく、リアルにもつながる点に期待している。オンライン経由での接客や購買のニーズが高まるなかで、今回の新たなカルチャーへの挑戦や発信を通じて、新たなショッピング体験を提供したい」と語った。

 KDDI 事業創造本部ビジネスインキュベーション推進部の中馬和彦部長は、「体験しながら購入できるEC体験を提供したい。バーチャルならではの特徴を生かした体験型EC環境を実現したり、ポップカルチャーの発信を行ったりしていく」とし、「バーチャル渋谷に関しても、バーチャルとリアルが融合し、相互に行き来できる、新たな街の体験を提案している。それによって、リアルの街を拡大していくことを目指したい。来年度以降は、こうした街づくりを世界中に展開していきたい」と述べた。

KDDI 事業創造本部ビジネスインキュベーション推進部の中馬和彦部長

コロナ禍でも「かわいい」カルチャーを発信

 バーチャル原宿スペシャルサポーターに就任したきゃりーぱみゅぱみゅさんは、「原宿という街に出会い、きゃりーぱみゅぱみゅが生まれ、今年は10周年を迎えた。節目の年にバーチャル原宿スペシャルサポーターに就任できたことはうれしい。バーチャルきゃりーぱみゅぱみゅを作って、バーチャルライブをしたいとも思っている。コロナ禍で原宿に来ることが難しいが、ぜひバーチャルで原宿の街を楽しんでほしい。『かわいい』というトレンドをこれからも発信したい」などと語った。

バーチャル原宿スペシャルサポーターの任命書を持つきゃりーぱみゅぱみゅさん

 一般社団法人渋谷未来デザインの長田新子事務局次長は、「2020年5月にオープンしたバーチャル渋谷は、バーチャルとリアルをつないで渋谷のカルチャーを発信することで、コロナ禍において、渋谷に来られない、渋谷からカルチャーを発信できない、表現ができないという人たちの課題を解決する役割を果たした。バーチャルハロウィンの取り組みもその1つであり、40万人がバーチャル環境で参加した。また、クラウドファンディングによって、バーチャル渋谷の地下に、バーチャルライブハウスが2021年3月末に誕生した。ここでは、渋谷とつながっている100人のアーティストたちが毎週末にライブを行った」と、これまでの取り組みを紹介した。

 また「エリアを広げてほしいという要望にも応え、今回新たにバーチャル原宿をオープンした。ショッピング体験や原宿ならではのコンテンツを楽しんでもらい、常時来てもらえるような仕掛けを考えている。コロナ禍においても、カルチャーやエンタテイメントを発信し続けたい」と、今後の見通しを述べた。

一般社団法人渋谷未来デザインの長田新子事務局次長

 渋谷区の長谷部健区長は、「バーチャル渋谷は、頻繁にバージョンアップをして、新たなことに取り組んでいる。コロナ禍において、できることにしっかりチャレンジしていくことは大切である。渋谷区は、様々な人が交じり合って新たなカルチャーを育み、それを発信する循環がある街。人が来られないなかで、バーチャル空間を活用できるという点に期待している。原宿はわたしが生まれ育った場所。バーチャル空間を通じて、将来の街の姿も示したい」と期待を述べた、

渋谷区の長谷部健区長

 渋谷区観光協会の金山淳吾代表理事は、「渋谷の街は、コロナ禍においても、経済活動や文化活動が行われている。新たなプレイヤーが新たなことを考えている。そうした思いやアイデアをバーチャルのなかで形にして、得たノウハウやアイデアを街に展開することも考えたい。『かわいい』という言葉を世界に発信した原宿に注目が集まっている。世界中の人たちと、しっかりとつながることができる空間にしたい」と語った。

5月31日までスペシャルイベントを開催

 バーチャル原宿では、5月31日までの期間、イベント「バーチャル原宿 au 5G POP DAY OUT 2021」を開催。「ファッション」「音楽」「アート」「ダイバーシティ」など、さまざまなカルチャーがカラフルに混ざり合う原宿を象徴するゲストが多数登場するほか、原宿をコンセプトにした次世代のHARAJUKU STARを発掘するコンテスト「New Pop Star from原宿Contest」などを実施する。

 オープニングイベントでは、お笑い芸人のパンサー向井さんや、原宿のショップ店員から全国区になったりゅうちぇるさん、SNS総フォロワー480万人超えのモデル・動画クリエイターのねおさんなどが登場し、トークを展開。バーチャル原宿スペシャルサポーターに就任したきゃりーぱみゅぱみゅさんが、ねおさんとオススメの原宿スポットを紹介しながらトークを繰り広げるスペシャルムービーも上映する。

 参加するには、clusterの無料アカウント作成と、利用されるデバイス用のclusterアプリのインストールが必要となる。スマホやタブレット、PCのほか、VRデバイスでも参加ができる。