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長野県の温泉施設で初、無線LANローミング基盤の「eduroam」と「OpenRoaming」に対応~裾花峡天然温泉宿 うるおい館
2021年6月7日 13:38
株式会社NIKKOホールディングスが運営する温泉施設「裾花峡天然温泉宿 うるおい館」(長野県長野市)が、学術無線LANローミング基盤「eduroam」と次世代公衆無線LANローミング基盤「OpenRoaming」に対応した。Wi-Fi環境の導入・構築を行った株式会社ライフシードが発表した。長野県の温泉施設で初めてだという。
同館の2階に5月24日、満50歳以上を対象とした会員制フィットネスクラブ「スパ・サルーテ」がオープン。これに合わせ、来館者がインターネットを利用できるよう整備した。現在、2階のスパ・サルーテで利用でき、さらに1階にも近日中に整備する予定だ。
認証ネットワークとして、国立情報学研究所が提供する「eduroam JP」と、セキュア公衆無線LANローミング研究会(NGHSIG)が提供する「Cityroam」に参加。eduroamおよびOpenRoaming(Cityroamより提供)に接続できるゲスト用Wi-Fiを提供する。いずれかのローミングサービスに登録している場合、設定不要でWi-Fi接続によるインターネット接続が利用できる。また、Wi-Fi 6にも対応しており、高速な通信が可能だ。
裾花峡天然温泉宿 うるおい館では、「なりすましアクセスポイントなどからお客様のセキュリティとプライバシーを守り、利便性の高いWi-Fi環境を提供する」としている。
eduroamは、大学や高等教育機関、研究所で採用されている無線LANローミング基盤で、キャンパス・研究所の無線LAN環境の相互提供・利用を実現する。ユーザーが所属している機関でアカウントを取得すると、ほかの加盟機関で無線LANを利用可能。現在、国内の305の機関、世界約106の国・地域でeduroamが展開されているという。
一方のOpenRoamingは、Wireless Broadband Allianceが提供するローミング基盤。Passpoint(Hotspot 2.0)を用いており、Google、Apple、SamsungのアカウントやSIMカードなどと連携して認証できる。
eduroamとOpenRoamingはいずれも、Wi-Fi接続の認証で多く使われている規格である「IEEE 802.1X」を採用。スマートフォンやPCなど幅広いOSが対応しているため、専用のソフトウェアのインストールなどは不要だ。