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バックアップとマルウェア対策を統合した「Acronis Cyber Protect Home Office」発売
「Acronis True Image」が改称し、「個人向けサイバープロテクションソフト」に進化
2021年9月13日 06:30
アクロニス・ジャパン株式会社は、バックアップソフト「Acronis True Image」を改称し、新たにマルウェア対策機能などを加えた個人向けサイバープロテクションソフト「Acronis Cyber Protect Home Office」を発売した。ダウンロード版はAcronisオンラインストアで9月9日より発売中。パッケージ版は10月15日発売予定。
「Acronis True Image」は、クラウド/ローカルに対応したバックアップソフトで、高速なリカバリーや、端末のバッテリー残量が少ない場合にバックアップ処理を自動的に停止する電源管理、ランサムウェアからの保護機能などが特徴の製品。「Acronis Cyber Protect Home Office」へ改称するとともにセキュリティ機能を拡張し、マルウェア対策、クリプトジャッキング対策、ウェブフィルタリングなどの機能が追加された。
同製品のマルウェア対策機能は、ゼロデイ攻撃を含むサイバー脅威をリアルタイムで検出し、阻止することが実証されているという。また、ZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ソフトを含む一般的なソフトウェアにも保護機能が拡張されており、攻撃者が転送中のデータにアクセスすることを防ぐとしている。
同社サイバープロテクション研究所担当バイスプレジデントのキャンディッド・ヴュースト氏は「この2年間で業界の状況は一変しました。もはや、ユーザーの規模が小さすぎて標的にならないということはありません」とコメント。同社の企業向け製品では以前よりサイバーセキュリティとバックアップを統合しているが、同じコンセプトの製品で、あらゆる個人を保護すると述べている。
ダウンロード版は年額のサブスクリプションで提供され、3種類のプランがある。最低額のプランとなる「Essentials」は5580円で、ローカルのバックアップと復元が可能なほか、マルウェア対策機能が30日間の無償トライアルとして提供される。
標準プランの「Advanced」は1万60円で、マルウェア対策機能やクラウドバックアップ機能、Microsoft 365のバックアップ機能などが加わり、500GBのクラウドストレージも提供される。最上位プランの「Premium」は1万3980円。ファイルのブロックチェーン証明や電子署名機能が加わる。クラウドストレージは1TBが料金内で提供され、最大5TBまで追加可能。全プランで1台のPCにのみ対応となる。
プラン | Essentials | Advanced | Premium |
年額料金 | 5580円 | 1万60円 | 1万3980円 |
フルイメージからファイルレベルまでの柔軟なバックアップ | ○ | ○ | ○ |
アクティブディスククローニング | ○ | ○ | ○ |
高速復元/ユニバーサルリストア | ○ | ○ | ○ |
ランサムウェア対策 | ○ | ○ | ○ |
マルウェア対策 | -(30日間のトライアル) | ○ | ○ |
テクニカルサポート | ○ | ○ | ○(優先サポート) |
クラウドバックアップ | - | ○ | ○ |
データをクラウドに自動レプリケーション | - | ○ | ○ |
Microsoft 365のバックアップ | - | ○ | ○ |
ファイルのブロックチェーン証明 | - | - | ○ |
ファイルへの署名 | - | - | ○ |
オンラインストレージ | - | 500GB | 1TB(5TBまで追加可能) |
パッケージ版もEssential、Advanced、Premium相当の商品が販売され、いずれも永続ライセンスではなく、年額のサブスクリプションとなる。標準価格はオンライン版と同額だが、一部の量販店とオンラインショップでは、Advancedの製品が2万本限定で7316円(税別)にて販売されるとしている。複数台向けのパッケージ、およびEssentialのアカデミックパックも発売。
旧製品である「Acronis True Image 2021」の年間サブスクリプションを利用中のユーザーは、ライセンスの有効期間内であれば追加料金なしでAcronis Cyber Protect Home Officeにバージョンアップできる。