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ジャストシステム、「脱はんこ」を支援する新機能を搭載したPDFソフト「JUST PDF 5 Pro」「JUST PDF 5」発売

電子印鑑や文書管理、セキュリティ関連機能を強化

 株式会社ジャストシステムは9月24日、企業向けのライセンス製品であるPDFソフトの最新版「JUST PDF 5」と、上位版「JUST PDF 5 Pro」を発売した。いずれもオープン価格で、対応OSはWindows 10、Windows Server 2019/2016の各日本語版。

 同製品は、Word/Excel/PowerPointや一太郎シリーズをはじめとした、さまざまなアプリケーションの文書をPDFファイルに変換できる「作成」、PDFファイルを直接編集できる「編集Pro」、PDFファイルを別のアプリケーションの文書データに変換できる「データ変換」の3つのソフトウェアが1つになったもの。テレワークの普及や、2022年1月に施行される改正電子帳簿保存法による脱はんこ化・ペーパーレス化のニーズを受けた機能強化を行っている。

 「JUST PDF 5 Pro」の主要な新機能は、次の4つ。

電子印鑑で紙書類と同じサイズの押印が可能に。

 電子印鑑テンプレートの種類を追加し、作成できる印鑑の種類が増加。サイズを指定して電子印鑑を作成できるため、紙書類への押印と同じ感覚での押印が可能となる。電子印鑑の改ざんを防ぐ電子署名用証明書との関連付けも可能で、従来は紙書類で行っていた業務を、スムーズにPDFと電子印鑑へ置き換えられるという。

紙書類と同じ感覚で操作でき、直感的な押印が可能だとしている
電子印鑑に電子署名用証明書の関連付けができる

長期署名、墨消しなど文書の管理や情報セキュリティに関係する機能を強化

 通常の電子署名よりも有効期限が長い「長期署名」に対応し、契約書など長期間保存する書類で、証明書の有効期限を超えても署名の検索が可能となる。また、個人情報やマイナンバーを抽出して消去する「墨消し」機能や、文書ファイル中のメタデータなど機密性の高い情報を一括削除する機能も搭載された。

PDF編集機能を強化し、数字のコピーがより効率的に

 PDF内のテキストや画像の直接編集、ページの分割や結合、フォームの作成機能などが、従来からの編集機能として備わっている。これらに加え、透明テキストの編集や、テキストコピーモードが新機能として追加された。

 テキストコピーモードでは、請求書などに記載された金額や番号をテキストとしてコピーする際に、不要なカンマやスペースなどを取り除いたうえでコピー可能で、業務効率アップに役立つという。

PDF内の数字を、不要なカンマなどを取り除いたテキストとしてコピーできる

よく使う機能を集めた「スタートメニュー」を新たに搭載

 PDFを操作する業務ででよく利用される機能を一覧にした「スタートメニュー」を新たに搭載。また、利用頻度が高く、PDFで一括自動処理したい作業を「タスク」として登録することで、スタートメニューからすぐに起動できる。同社は処理時間の大幅な短縮や人的ミスの削減が期待できるとしている。

スタートメニュー

 「JUST PDF 5」は「作成」「編集」「データ変換」の3アプリケーションを搭載しているが、編集機能は「JUST PDF 5 Pro」が持つ「編集Pro」とは異なり、電子印鑑と電子署名用証明書の関連付けや墨消しといった機能は搭載していない。また、「JUST PDF 5 Pro」が持つ印鑑用フォント(12書体)も搭載されない。

 「JUST PDF 5」および「JUST PDF 5 Pro」は、企業向けの「JL-Standard」および「Excellent」、官公庁・地方自治体向けの「Government」、教育機関向け「Education」と、4種類のライセンスが用意されている。詳細は同社のライセンスプログラムを参照のこと。導入検討の際は、同社ウェブサイトより問い合わせを行う。