ニュース

カーナビが進化した「ドライビングパートナー」、新開発AI搭載のパイオニア「NP1」発売

完全音声操作ナビ、駐車監視も可能な前後2カメラドラレコに車内Wi-Fiルーター機能も搭載

 パイオニア株式会社は2月10日、「会話するドライビングパートナー」をうたう車載デバイス「NP1」の予約受付を開始した。発売予定は3月2日。カーナビとしては完全な音声操作が可能。クラウド対応のドライブレコーダー機能も備えるほか、車内Wi-Fiスポットとしても利用できる。スマートフォンアプリとも連携でき、「Amazon Alexa」対応などの拡張も予定。「世界に先駆けた全く新しいコネクテッドデバイス」であるとしている。

 新開発のモビリティAIプラットフォーム「Piomatix(パイオマティクス)」を搭載。各種センサーのデータを利用して、ドライバーや車両の状況を把握し、適切なタイミングに音声でサービスを提供するという。また、OTA(Over The Air)でアップデートでき、ドライバーの運転スタイルを学習しながら進化するとしている。

 同製品は、前方用と車内/後方用の2つのカメラで構成される。ソニーの「STARVIS」技術搭載CMOSセンサーを採用し、いずれも画素数は約200万画素でフルHD画質(1920×1080)、前方カメラは27fps、車内/後方用カメラは16fpsでの録画が可能だ。

前方用カメラ
車内/後方用カメラ

完全音声操作が可能な「スマート音声ナビ」

 Cerence社の自然対話型音声認識エンジンを採用したスマート音声ナビは、話しかけるだけでルートを検索でき、検索結果を分かりやすい目印をもとに、音声で具体的に案内する。ドライバーは視線を前方に集中でき、安全でスムーズな運転が可能になるという。

 また、よく行く場所などの自動保存される情報を組み合わせて活用し、あいまいな表現でもスムーズに目的地を呼び出して設定できるとしている。

2つのカメラで同時に録画する「クラウドドライブレコーダー」

 前方用と車内/後方用の2つのカメラで録画した映像を、本体のSDカードに保存するのに加え、衝撃検知時やユーザーの手動による操作時には、クラウドに自動保存を行う。もしものときにも撮り逃しがなく、スマートフォンで簡単に映像の確認もできるとしている。

 音声操作によって車内外の撮影・録画ができる機能や、後方からのトラブルになりそうな車の接近を通知する「後続車異常接近通知」機能も搭載。またオプションの駐車監視用電源ケーブルを接続することで、駐車中も衝撃を検知して録画する「駐車異常検知」が可能となる。

「クルマWi-Fi」で車内にWi-Fi環境を提供

 1日550円からNTTドコモのLTE網が使い放題になる自動車用定額データ通信サービス「docomo in Car Connect」を契約することで、本製品をWi-Fiスポットとして利用可能。契約は、スマートフォンアプリ「My NP1」から行える。

 Wi-FiスポットとしてはIEEE 802.11n/g/bの2.4GHz帯に対応し、5台までの端末を接続できる。

「もっとカーライフ++」で最新機能を順次提供

 常に新しい情報や機能で最新のカーライフを提供するという「もっとカーライフ++」を搭載。発売時には本体のカメラとマイクを利用したコミュニケーションツール「ドライブコール」機能と、ドライブ中の一や時間に対応した情報を提供する「ドライブトピック」機能を搭載し、2022年秋にはAmazon Alexaの音声アシスタントも搭載予定としている。

設定や各種操作はスマートフォンの「My NP1」から

 スマートフォンアプリ「My NP1」を利用して、目的地の検索や案内、録画した映像の確認、デバイスの設定などが行える。

 価格は、通信+サービス利用料1年分が付いた「ベーシックプラン」で6万5780円、3年分が付いたバリュープラン(同社ECサイトでのみ提供)で9万3500円。サービス利用期間終了後には更新が可能。

「NP1」 コンセプトムービー