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11月8日の皆既月食、仕組みや見え方を事前にシミュレーションできる「天地人コンパス MOON」提供開始

 株式会社天地人は11月2日、「天地人コンパス MOON」の提供を開始した。提供開始時点では、11月8日の皆既月食のシミュレーション機能が利用でき、何時ごろから皆既月食が始まり、月がどのように見えるかを確認できる。

 皆既月食は、地球の影に月が入ることで月が欠けて見える現象。月の満ち欠けとは異なる原理で、数時間程度で見た目が変化する。日本では、11月8日の19時過ぎから21時ごろまでが見ごろとなる。

 地球の影には「本影」と、それを取り囲む薄い「半影」の2種類があり、本影に入り込む現象は「本影食」、半影に入り込む現象は「半影食」と呼ばれる。一般的に月食は本影食のことを指し、月の全てが本影に入り込む現象が「皆既月食」とされる。皆既月食中の月は赤銅色になる。

 皆既月食のシミュレーション機能では、時刻を自由に変化させながら、どの時刻に月が本影または半影の中に入るかを見ることができ、皆既月食の予習として利用できるとしている。

皆既月食のメカニズムのイメージ

 天地人は、JAXAの知的財産やJAXAの業務で得た知見を利用した事業を行う「JAXAベンチャー」の一社。宇宙ビッグデータを活用し、解析・可視化・データ提供を総合的に行う地球の土地評価エンジン「天地人コンパス」を提供している。

 今回提供開始した「天地人コンパス MOON」は、その月面版にあたる。今後、11月8日に月面の距離や面積を測定できる機能を実装予定。その後はさらに、月の3D地形情報の分析機能を強化し、月面開発に貢献できるサービスを目指すとしている。

面積の測定機能(11月8日実装予定)
クレーターの断面を分析する機能(開発イメージ)