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インボイス制度への対応、フリーランスの過半数が「これから調べる・考える」~マーケティングフルサポート調べ

 株式会社マーケティングフルサポートは12月6日、「フリーランスの実態調査」の結果を発表した。インボイス制度について「知らない」と答えた人が昨年から減少し、同制度の認知拡大が伺える一方で、対応状況については「これから調べる・考える」との回答が53.4%に上った。

 調査は、「クラウドワークス」に登録しているフリーランサー311人を対象に11月8日~10日に実施したもの。「フリーランスとして現在の年収」は、「~300万円」が80.4%で圧倒的に多く、以下、「~500万円」が12.5%、「~800万円」が4.8%、「~1000万円」が1.6%の順。

フリーランスとして現在の年収

 「フリーランスとしての所得、収入の管理方法」については、「記録していない」が29.6%、「会計ソフトなどを使って自分で記録し、確定申告も自分でしている」が62.7%、「記録も含め、税理士などに外部委託している」が3.9%、「会計ソフトなどを使って自分で記録しているが、確定申告は税理士などに委託している」が3.9%だった。会計から確定申告まで全て自分で行っている人が最も多いが、記録していない人が3割もいる。

フリーランスとしての所得、収入の管理方法

 「インボイス制度対応状況」を尋ねると、「すでに適格請求書発行事業者になった」が1.6%、「適格請求書発行事業者になる、または検討中」が9.6%、「何もしない」が17.7%、「これから調べる・考える」が53.4%、「インボイス制度を知らない」が16.7%、「その他」が1.0%だった。

2022年 インボイス制度対応状況

 「インボイス制度を知らない」としていた人は、2021年に行った調査では36.8%だったため、20.1ポイント減少。1年間でインボイス制度の認知度が高まったようだ。

2021年 インボイス制度対応状況

 「『インボイス制度』の導入に伴って不安に思うこと」として最も多かったのは「自分が対象となるのかがわからない」で36.6%。続いて「取引先から不利な条件での取引を求められるのではないか」が14.4%、「取引先が取引をしてくれなくなるのではないか」が8.9%、「相談できる先がわからない、見つからない」が8.6%、「特になし」が31.5%と続いている。

「インボイス制度」の導入に伴って不安に思うこと

 マーケティングフルサポート代表の仙道達也氏は今回の調査結果について、「『インボイス制度』について、『知らない』が昨年の36.8%から今年は16.7%に減少し、認知度の向上が見られた」としている一方で、「『これから調べる・考える』が過半数を占め、対応が先送りされている状況が浮き彫りになった」とも指摘している。