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「インボイス制度についてよくわからない」が半数以上、システム対応を検討しているのは1割のみ
インフォマート調べ
2021年10月1日 11:50
株式会社インフォマートは、総務または法務を担当する会社員を対象に実施した電子契約に関する調査の結果を公表した。「インボイス制度について、具体的なシステム対策など検討されていますか?」との質問に対して「はい」と回答したのはわずか10.3%で、「いいえ」が34.4%、「インボイス制度についてよくわからない」が55.3%に上っている。
調査は7月8日~7月12日、ウェブアンケートで実施し、有効回答数は903件。
「電子帳簿保存法をご存知ですか?」との質問では、全体では「知っている」が39%、「知らない」が61%だった。従業員の数により差があり、300人以下の企業では「知っている」が38%、知らないが62%で、従業員が301人以上の企業では「知っている」が48%、「知らない」が52%。
電子帳簿保存法を知っていると回答した352人を対象とした「どの区分について、申請(電子化)されていますか?」との質問では、「帳簿(仕訳帳・売上・仕入帳等)」が20.3%、「発行する書類控え(請求書等)」が15.4%、「スキャナ保存(領収書、請求書等)」が11.8%。一方で、「申請していない」が50.2%に上っており、電子帳簿保存法を知っているが、半数は申請をしていない状態だ。
「電子化を推進するうえで障壁になっていることがありましたら教えて下さい」との質問(フリー回答)に対しては、「コスト」が34.7%、「社内ルール」が25.1%、「セキュリティ」が19.3%、「取引先の協力」が13.8%、「商習慣」が6.0%となっている。
アンケート参加者全員を対象に「社内の電子化にどのようなメリットを求めますか?」と質問したところ、「ペーパーレス」が23.8%、「業務効率化(スピードアップ)」が21.7%、「コスト削減」が15.3%、「紙の紛失防止」が9.2%などと続いている。
インフォマートは、調査結果について「電子化による『ペーパーレス』『業務効率化』等への期待効果は理解されているものの、電子データ化本来のメリットを視野に入れた取り組みはまだまだこれからのようだ」と指摘。しかし、「2023年10月にスタートするインボイス制度をきっかけに経理業務のデジタル化は急速に進む」という予測も示している。