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信頼できる発信者を識別する技術の実用化・ウェブ標準化を目指す「オリジネーター・プロファイル(OP)技術研究組合」設立

村井純・慶應大教授が理事長に

オリジネーター・プロファイル(OP)技術研究組合のウェブサイト

 インターネット上で信頼性のあるコンテンツ作成者などを識別する技術「オリジネーター・プロファイル(Originator Profile=OP)」の実用化を目指す団体「オリジネーター・プロファイル(OP)技術研究組合」が設立された。

 OPは、インターネット上のコンテンツ作成者、デジタル広告の出稿元などの情報を検証可能なかたちで付与する技術だという。信頼できる発信者を識別可能にすることで第三者認証済みの良質なメディアとコンテンツをインターネット利用者が容易に見分けられる仕組みを確立し、フェイクニュースやアドフラウドなどの氾濫を抑止することにつなげるとしている。具体的には、コンテンツ作成者や組織・企業名といった基本情報に加え、企業姿勢、編集方針、報道責任、編集ガイドライン、プライバシーポリシーといった信頼性に関する情報も含めて、第三者による確認ののち署名付きで付与する。そして、ウェブブラウザーで自動的に検証したり、認証アイコン付きで表示したりできるようにする。

開発中のOPのイメージ。第三者認証を受けた発信者の詳細情報をウェブブラウザーで確認できるという(「Originator Profile技術とは」より)

 従来のウェブでは、発信者などの情報を検証する技術的な手段がなかったが、OPにより、信頼できる発信者を識別することで、情報や広告の信頼性を高めることができるとしている。

 同組合では、慶応義塾大学サイバー文明研究センターの監修のもと、国内の主要広告会社とも連携して、日本国内におけるOPの仕様策定と試験実装を進める。そして、W3C(World Wide Web Consortium) などにも提案を行いウェブ標準化を目指すとともに、社会実装のための取り組みを進めるとしている。

 組合員として参加する組織は、朝日新聞社、WebDINO JAPAN、産経新聞社、ジャパンタイムズ、中日新聞社、日本テレビ放送網、News Corp、fluct、毎日新聞社、Momentum、読売新聞東京本社の11社(五十音順)。

 理事長には慶應義塾大学教授の村井純氏が就任する。同氏は、SNSは社会に大きな利益をもたらす一方、フェイクニュースなどの拡散を許し、ニュースの信頼性が損なわれていることなど負の側面も持つと指摘。その上で、OP技術を提案することでメディア、広告などで利用が進めば、ネット空間の健全性が保たれ、公益性を高めることにもつながることを期待するとコメントしている。