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移住希望地域1位、相談窓口では「静岡県」、セミナーでは「広島県」〜ふるさと回帰支援センターが発表

希望地域や時期が具体的な「本気度の高い相談」が増える

 認定NPO法人ふるさと回帰支援センターは、2022年度の「移住希望地域ランキング」を発表した。

 このランキングは、東京都にある同センターの相談窓口の利用者や、同センターが主催・共催したセミナーの相談会の参加者に実施したアンケートの回答をまとめたもの。期間は2022年1月4日~12月25日で、回答数は1万3580件。

 2022年の相談件数(問い合わせやセミナー参加を含む)は、前年比5.7%増の5万2312件となった。2年続けて過去最高の相談件数を更新したという。

 また、移住相談会やセミナーなどの開催数は前年比で14.5%増の647回。セミナーの内訳は、オンラインがオンラインが392回(全体の61%)、オンライン+対面が124回(19%)、対面が131回(20%)だった。

移住に関する相談や問い合わせの件数

相談会で人気だったのは静岡県、セミナー参加者では広島県が1位

 都道府県別の移住希望地のランキングは、窓口での相談者とセミナー参加者とに分けて集計しており、窓口相談者の1位は静岡県、2位は長野県、3位は栃木県となった。1位の静岡県は、2021年に続いて全ての年代から人気が高く、対面を基本にしつつ、オンラインも併用しながら移住フェアやセミナーなどを数多く開催したことで、相談の増加につながったという。

 2021年と比べ大きくランクアップしたのは、栃木県が6ランク上がり3位、和歌山県が4ランク上がり8位、北海道が4ランク上がり12位、14位の熊本県が4ランク上がり14位。加えて21位以下から、千葉県が16位、茨城県が18位、兵庫県が18位、滋賀県が20位とランクインした。

 セミナー参加者の移住希望人気の1位は2021年に続き広島県で、2位は新潟県、3位は愛媛県となった。広島県は、窓口での相談内容や傾向を把握し、移住希望者のニーズに即したセミナーを県庁担当者自ら企画、年間30回実施することで、セミナーへの参加者を多く集めたという。

 大きくランクアップしたのは、新潟県が7ランク上がり2位、富山県が5ランク上がり10位、岩手県が8ランク上がり11位、栃木県が5ランク上がり15位であった。加えて、2021年の21位以下から、高知県7位、岡山県13位、鳥取県16位、香川県20位がランクインした。

移住希望地人気ランキング

 移住を希望する地域類型(都市、農村など)では「地方都市」が73.6%、「農村」が23.8%、「山村」が16.1%という結果になり、いずれも2021年よりポイントを伸ばしている一方で、「その他(希望地未定)」が3.8%と2021年より約5ポイント減少しているという。また、移住時期の希望は「今すぐ(1年未満)」が31.0%から36.1%と増加した。このことから、同センターでは、希望地が明確な本気度の高い相談が増えているとしている。

移住を希望する地域類型

テレワーク希望は2021年よりも約4ポイント増加

 移住相談者の年代、希望する就労形態の傾向も発表した。

 相談者の年代は、20代が19.2%、30代が26.7%、40代が23.6%、50代が19.9%、60代が8.3%、70代以上が2.2%という結果になった。現役世代や子育て世代が中心である20~40代の移住相談者が2021年に引き続き約7割を占めている。

相談者の年代

 希望する就労形態は「就労(企業等)」が67.2%、「農業」が14.9%、「創業・起業」が11.3%と続く結果になった。一方、「テレワーク」について、2021年と比較すると3.2%から7.7%と増加。コロナ禍での世相を反映したものだとしている。

希望する就労形態