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ベネッセ、小学生親子向けに「自由研究お助けAI」を提供。「Azure OpenAI」ベースの生成AIサービス、7月25日から

 株式会社ベネッセコーポレーションの「進研ゼミ小学講座」は、小学生親子向けに、夏休みの自由研究のアイデアやテーマを見つけるヒントを提供する生成AIサービス「自由研究お助けAI」を7月25日より提供する。サービスは無料で、進研ゼミの会員登録は不要だが、保護者のメールアドレスを登録する必要がある。

 同サービスは「Azure OpenAI Service」をベースに、ベネッセが学習向けに独自にカスタマイズしたもので、キャラクターとのチャットによりやり取りを通して、さまざまな観点で自由研究のアイデアやテーマをみつけるためのヒントを提供するという。

 主に、自由研究のテーマ決めと、研究にあたっての観点や、進め方のアドバイスを行い、「答え」そのものを提供することはしない。ユーザーである親子は、得られた情報をもとに自由研究のテーマを決め、仮説に基づいた研究を進めてていく、といった使い方が推奨されている。提供期間は9月11日までの予定。

利用までの手順
推奨される使い方

子どもに適切な利用と「考えることを」促す複数の配慮

 ベネッセが独自にChatGPTの利用について小学生親子に対して意識調査を行ったところ、「新しい技術の活用力を養ってほしい」「子どもが新しい興味に出あえそう」といった理由から、保護者の約6割はChatGPTの利用に肯定的だった。一方、利用してほしくないと考える保護者も一定数おり、そうした保護者は、「自分で考えなくなりそうだから」といった、思考力低下に関する懸念を持っていることが明らかになったという。

 生成AIを用いた新しいサービスである同サービスでは、このような懸念にも対応した、複数の配慮がされているという。

 まず、同サービスは保護者と一緒に利用する設計で、子どもが一人で利用するものではない。また、利用前に、生成AIの安心・安全な使い方を学べる、情報リテラシーに関する動画を視聴する必要がある。

 AIとのやりとりは、子どもの興味を聞き出す定型質問から始まり、「自由研究のサポート」という本来の目的以外の話題に関しては、回答せず、警告メッセージなどを表示する。1日あたりの質問数や、AIの回答の文字数には制限を設けており、コンパクトなやり取りの中で、子ども自身の思考を促すようにしているという。また、入力した内容がAIの再学習に利用されることはないとしている。

目的外の質問に対する返答の例