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カスペルスキー、米商務省による全面禁止令を受けて声明「米国の国家安全保障を脅かす活動に関与していない」

 カスペルスキーは、米国商務省産業安全保障局(BIS)が米国内で同社製ソフトウェアの提供を禁止する命令を出したことを受け、声明を発表した。

BIS「カスペルスキーはロシア政府下にある」と主張

 同禁止令は、6月20日に即時発表(Immediate Release)され、6月24日の連邦官報(Federal Rregister)で公示されたもの(いずれも現地時間)。「ロシアを拠点とする」(Russia-based)セキュリティ企業の米国子会社である Kaspersky Labが、米国内または米国民に対して、ウイルス対策ソフトウェアおよびサイバーセキュリティ製品・サービスを、直接的または間接的に提供することを禁止するとしている。

 BISでは、この種(セキュリティ製品など)では始めての措置であり、BISの情報通信技術およびサービス局 (OICTS)が下した初の最終決定であるとしている。今回の禁止令に至った背景として、機密情報へアクセスする能力や、米国のビジネス情報を収集する能力が、過度、または容認できない国会安全保障上のリスクをもたらすと説明している。

カスペルスキー「米国の国家安全保障を脅かす活動に関与していない」

 カスペルスキーは今回の禁止令を受け、6月21日に声明を発表した。「製品およびサービスの完全性を総合的に評価したのではなく、現在の地政学的な情勢や理論的な懸念に基づいて決定を下したものと考えている」とし、また、米国の国家安全保障を脅かすような活動には関与していないと主張している。

 また、BISの禁止令はサイバー犯罪に利益をもたらすとしており、マルウェアへの対策において、とくにサイバーセキュリティの国際協力が重要であるにもかかわらず、対策への取り組みが制限されることになることで、消費者や組織が望む保護の自由を奪い、同社の顧客に大きな混乱をもたらすと述べている。