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NTT東日本、集合住宅の入居者向けに光配線化リクエスト受付窓口を設置、VDSL/LAN配線方式からの移行を推進

 東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は11月22日、集合住宅の入居者からの光配線方式の設備(光スプリッタ)設置の要望を受け付ける特設窓口を開設した。

 同社では、集合住宅の通信品質向上および電気使用量削減による環境負荷低減を目的として光配線方式への移行を促進しており、本件もその一環となる。同じ目的のため、10月には一部の集合住宅におけるVDSL/LAN配線方式への新規受付終了を発表している。

入居者の要望を直接受け付け、NTT東日本から提案

 集合住宅で「フレッツ 光ネクスト」を利用するとき、集合住宅内の配線は光ファイバーによる「光配線方式」、銅線(既設の電話線)による「VDSL方式」、LANケーブルによる「LAN配線方式」の3通りの方式があって、集合住宅の設備により使える配線方式が異なる。そして、「フレッツ 光ネクスト」は上り下り最大1Gbpsのサービスだが、VDSL/LAN配線方式では最大100Mbpsに制限されてしまう。

 従来、集合住宅における配線方式の変更は、建物のオーナーや管理者からNTT東日本に相談する必要があった。今回開設された特設窓口では、ウェブサイトのフォームで入居者からの要望を受け付け、オーナーや管理者に光配線方式やマンション全戸光加入プランを案内し、変更を促す。フレッツ光のユーザーだけでなくフレッツ光回線を使用した他社のISP(「光コラボレーションモデル」と呼ばれる)のユーザーも対象となり、同様に要望を受け付け、対応するとしている。

 フォームには、配線方式の変更(光スプリッタの導入)を希望する物件名や所在地のほか、管理者に関する情報も入力する必要がある。また、提案の結果について、NTT東日本要望を行ったユーザーに回答することはないとしている(管理者などから配線方式変更のお知らせが行われると想定されている)。

 これまでに、集合住宅のオーナーや管理者からNTT東日本や光コラボレーションモデル事業者に光配線の導入を相談し、導入不可能と回答されたことがあった場合も、今回あらためて要望することで、可能になる場合があるという。提案にあたっては同社の専門スタッフが「全力でサポート」するといい、建物の構造上光配線方式への変更が困難だった場合でも、同社専門スタッフが建物の配管の調査や設計、構築委託、および導入支援をワンストップで行うことで、導入が可能な場合があるとしている。

 オーナーや管理者の許諾が取れれて光スプリッタの設置が行われた場合、要望を行ったユーザーは、NTT東日本または光コラボレーションモデル事業者に申し込みを行い、品目変更を行って、光配線方式を利用できるようになる。集合住宅が最大10Gbpsの「フレッツ 光クロス」提供エリアであれば、光配線方式に変更することで、「フレッツ 光クロス」も利用可能となる。

 なお、光配線方式の光スプリッタが設置された後に、VDSL/LAN配線方式から光配線方式への移行を無料で行うとしている。

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