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武蔵コーポレーションとNTT東日本、IEEE 802.11ahを活用し不動産管理業務を効率化する業界初の実証実験

実証実験のイメージ

 武蔵コーポレーション株式会社と東日本電信電話株式会社 埼玉事業部(NTT東日本)は、武蔵コーポレーションが管理する賃貸管理物件10棟において、IEEE 802.11ahによるネットワークとカメラを活用した実証実験を11月19日から開始する。同様の取り組みは不動産業界初だとしている。

 不動産業界では少子高齢化や人手不足などにより業務効率化のニーズが求められており、空室対策として、物件価値を向上させ、入居率の向上や家賃収入の増加を図ることも課題とされている。武蔵コーポレーションでは、こうした課題の解決を目的として、今回の実証実験に取り組む。NTT東日本は、回線や設備の提供など、技術面をサポートする。

 IEEE 802.11ahは通常のWi-Fi(IEEE 802.11be/ax/acなど)よりも長距離通信が可能であることが特長の1つで、実証イメージによれば、管理対象の物件は自動車で片道30分~90分の距離にある。また、従来の長距離通信技術(LPWA)に比べて大容量の通信が可能なため、画像や映像の送受信が容易になる。これにより、離れた場所の物件にカメラを設置することで、不法駐車、ゴミ置き場の散乱、倒木といったトラブル発生時にも遠隔から即座に状況を確認でき、従業員の移動時間削減や対応時間の低減、それによる稼働負担の軽減を実現できるようになる。

 実験の実施期間は11月19日~2025年3月31日の予定。対象の物件にアクセスポイントを設置し、駐車場および建物周辺に設置したカメラにより監視を行うことで、問い合わせ時に現地の映像をカメラで確認し、対応する不動産管理業務を遠隔で実現させる。