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ニュースアプリは1つあれば用が足りる場合も? 特徴なきアプリは今後淘汰

 ニールセン株式会社は26日、同社が提供するインターネット視聴率/スマートフォン利用状況調査サービスのデータに基づいた日本国内のニュース・キュレーションアプリの利用動向をとりまとめた。

 インターネットの「ニュースと情報」分野のサービスの利用は、スマートフォンからの利用が拡大しており、1年前の2013年10月の時点ではPCからの利用者が3988万8000人、スマートフォンからが3158万7000人だったのが、今年6月に逆転。この10月にはスマートフォンからが3906万4000人となり、PCからの3597万8000人を上回っている。平均利用時間も、スマートフォンからが月間3時間11分で、今年に入って41分増加。PCからの平均利用時間(月間2時間55分)を上回っている。

PC/スマートフォン各スクリーンからの「ニュースと情報」サービス利用者数の推移(単位:千人)

 「ニュースと情報」分野のサービスの中で急成長しているのがニュース・キュレーションアプリで、利用者数トップの「SmartNews」は、今年1月の182万4000人から、10月には385万9000人と2.1倍の増加。2位の「グノシー」は92万人から298万7000人と3.2倍の増加を示している。以下、10月時点の利用者数は、「Yahoo!ニュース」が187万3000人、「Antenna」が105万9000人、「LINE NEWS」が85万8000人の順。

 トップ3の3つのアプリの合計利用者数は724万人だが、3つとも利用している重複利用者は15万人と2%にとどまる。一方、各アプリ1つだけ利用している単独利用者はSmartNewsが271万人(同アプリの利用者のうちの73%)、グノシーが184万人(同62%)、Yahoo!ニュースが137万人(同70%)だった。

ニュース・キュレーションアプリトップ3の重複利用状況

 ニールセンのシニアアナリストの今田智仁氏は、「隙間時間につい見てしまうという意味でニュースアプリはスマートフォンと相性が良いといえ、利用者数を伸ばして来ている」と説明する一方で、特に今年に入って利用者を大きく増加させたニュース・キュレーションアプリについては「配信元の記事が同じ場合もあり、利用者にとってどれか1つのアプリで用が足りてしまうことになれば、特徴の無いアプリは今後淘汰されていくと思われる」と指摘している。

【お詫びと訂正 20:20】
 記事初出時、「グノシー」の利用者数と増加率に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

(永沢 茂)