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IOWN APNで福岡ー東京間のAIデータセンターを接続する実証実験
GMOインターネット、NTT東西、QTnet
2025年10月6日 07:15
GMOインターネット株式会社、NTT東日本株式会社、NTT西日本株式会社、株式会社QTnetは、AI開発基盤となるGPUとストレージ間の遠隔利用のための技術実証を2025年11月〜12月に実施する。福岡ー東京間のデータセンターをIOWN APN(All-Photonics Network)で接続し、AIによる画像認識と言語学習を行う。
近年、GPUおよび演算結果の格納やジョブ投入などに用いる大容量ストレージの需要が急激に拡大していることから、物理的な設置スペースの制約を受けずに学習用データや演算結果を自社施設内に格納・保管したいニーズや、処理能力を拡張させたいニーズがある。一方で、現状の通信技術では遅延の課題があり、GPUとストレージの隣接配置が必須とされている。このため、高速大容量かつ低遅延で、遠隔で通信するための実証に至った。
実証では、福岡のデータセンター(GPU)と東京のデータセンター(ストレージ)間約1000kmをIOWN APNで接続し、GMO GPUクラウドを利用して画像認識と言語学習の2つの試験タスクを実行する。従来の拠点内でのGPUとストレージの隣接時、遠隔の場合の一般的な専用線接続時、そしてIOWN APN接続時のタスク完了時間を比較していく。
4社は今回の事前検証として、2025年7月に福岡のデータセンター(GPU)ー東京のデータセンター(ストレージ)の距離を想定した疑似遠隔環境でGMO GPUクラウドの性能テストを実施した。実際の福岡ー東京間で想定される遅延条件(15ミリ秒)における性能低下は12%程度で、試験タスクを安定的に完遂することを確認したとしている。