ニュース

11年ぶりに「Sleipnir Mobile」が大型アップデート。新たにスクラップブック機能を搭載

スクロールするだけのタブ高速切り替えも

 フェンリル株式会社は10月15日、モバイルブラウザーアプリ「Sleipnir Mobile」のiPhone/iPad版をアップデートしたと発表した。じつに11年ぶりの大型アップデートになるという。「検索をムダにしない」というキャッチフレーズを掲げており、新機能「スクラップブック」を搭載。「情報の検索とお気に入りコンテンツのスクラップで、ブラウザーに新たな価値を提供する」としている。iOS 18.6以降/iPadOS 18.6以降に対応しており、App Storeより無料でダウンロードできる。

 スクラップブック機能では、検索したウェブページの中でユーザーが注目している閲覧箇所をフェンリル独自の技術で特定し、スクラップしたい内容を的確に判定。「気になるコンテンツを次々に集めて、自分だけの情報ページを効率よく作成できる」としている。

 このほか、タブの切り替え操作として「サムロール」を搭載。大量に開いたタブをスクロールするだけで高速に切り替えることができるようにした。

 iOS 26で導入された画面デザイン「Liquid Glass」にも最適化している。

 フェンリルでは、従来のブラウザーの利用は「知りたい情報を検索して閲覧すれば終わり」というものだったのに対し、現在は利用目的が多様化しており、情報収集だけが目的とはいえないと指摘。今回提供を開始したSleipnir Mobile最新版では、スクラップブック機能を追加することにより、情報を閲覧するだけでなく、パーソナライズして保存できるようになったと説明。「カテゴリを分けて情報を保存することで、あとから引用しやすくなったり、情報をもとにインスピレーションを生み出したりと、新たなブラウザー体験を提供する」としている。

 フェンリルは、PC向けウェブブラウザー「Sleipnir(スレイプニール)」をきっかけに2005年に設立され、今年は20周年となる節目の年。同ブラウザーはマウスのジェスチャーで直感的に操作できる機能などを特徴としており、PC向けのほか、今回アップデートしたSleipnir Mobileや、ネットワーク対応テレビ向けの「Sleipnir TV」といった各プラットフォームに向けたプロダクトを提供してきた。

 これまでのSleipnirのユーザーは40代~50代が中心だったというが、「新機能のスクラップブックで能動的に情報収集していただき、クリエイターやイノベーターの方をはじめ、若年層の方にも楽しんで活用いただくことを想定している」と述べている。