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法人を狙う不正送金詐欺の被害が大幅増、新年度に向けて「ニセ社長」など法人を狙う詐欺に警戒を
トビラシステムズ「特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート(2026年2月)」
2026年3月30日 08:50
トビラシステムズ株式会社は3月26日、詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポート「トビラシステムズ 特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート(2026年2月)」を公開した。
法人を狙う不正送金の被害が前年比4倍、新年度に向けて警戒を
同レポートでは、トピックとして法人を狙う特殊詐欺やフィッシング詐欺の手口などについて紹介している。警察庁サイバー警察局の発表によると、2025年(令和7年)の法人におけるインターネットバンキングの不正送金被害額は47億円で、前年の4倍に増加している。
法人を狙う詐欺の手口として、以下の3例が紹介されている。
ニセ社長詐欺(ビジネスメール詐欺)
「ニセ社長詐欺」では、実在する企業の社長や役員になりすました人物からメールが届き、「業務に必要なのでLINEグループを作成するように」などと指示される。従うと、LINEのメッセージで法人の口座情報や口座残高を教えるように指示され、最終的に「今すぐ取引先に送金が必要」などの名目で指定の口座に送金するよう求められ、金銭をだまし取られる。
こうした手口は昨年末から増加しており、1件で数億円規模の被害が発生しているケースもあるという。
スミッシング
「スミッシング」はSMSを使ったフィッシング詐欺の手口。これまでは個人を標的にしたものが多かったが、近年は法人の情報を盗み取ろうとする手口も確認されているという。
同社の調査では、「法務局」など公的機関をかたるSMSから偽サイトに誘導され、法人の銀行口座情報、口座残高、企業の代表者の電話番号やメールアドレス、銀行取引に関する書類のアップロードなどを求められる手口が確認されている。
ボイスフィッシング
「ボイスフィッシング」は、電話を組み合わせたフィッシングの手口で、2025年ごろから法人での被害が増加している。1件あたりの被害額が数億円規模に及ぶケースも発生しているという。
この手口では、まず金融機関をかたり、「インターネットバンキングの更新が必要です。1番を押してください」などの自動音声電話がかかってくる。指示に従うと、銀行関係者などを装った犯人が電話に出て、企業担当者のメールアドレスを聞き出し、そのメールアドレス宛てに偽サイトのURLを送り、インターネットバンキングの認証情報を入力させて盗み取り、口座に不正ログインして不正送金を行う。
同社は法人を狙う詐欺の対策として、以下の内容を推奨している。
送信元の確認
- 送信元のメールアドレスが会社公式のドメインでなく、フリーメールの場合は特に注意する
- 不安な場合は、別の経路を使うなどして送信元が本人かを改めて確認する
お金の話が出たら周りに相談
- メッセージアプリ等でお金の振り込みを求められた場合は、すぐに対応しない
- 一人で判断せず、必ず周囲の人に相談する
社内のセキュリティ意識を強化
- 社内での注意喚起や、送金に関するルールの再確認、承認フローの強化などを行う
同レポートでは、このほかにも詐欺に使われる電話やSMSについて詳細な情報を掲載しており、詐欺電話で使われることが多い国際電話の発信元ランキング、スミッシングがなりすます業種別の割合などのデータを参照できる。




