GMO-PGがOpenID決済サービスを開発、年内に提供開始予定


 GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)は7日、OpenIDを利用した決済サービスを開発したと発表した。OpenIDとクレジットカード情報などを紐付けておくもので、年内の提供開始を予定する。

 GMO-PGによれば、従来、OpenIDで複数のECサイトにログインできたとしても、クレジットカード情報など購入に必要な情報までを共通利用できるサービスはなく、購入時はECサイトごとに情報を入力する必要があったという。今回の技術により、ログインから決済までの一連の手続きを1つのIDで行うことが可能となる。

 ユーザーは、OpenID決済サービスを導入しているECサイトにおいて、OpenIDでログインする。OpenIDを持っていない場合は、当該サイトで登録可能。クレジットカード情報は、商品の初回購入時に入力したデータを、GMO-PGが管理する。以降、OpenID決済サービスを導入する他のECサイトを利用したときは、最初にOpenIDでユーザー情報を登録したECサイトから属性情報が引き継がれる。

 なお、EC事業者はOpenID決済サービスのほか、GMO-PGの「カード情報非保持サービス」を利用することが前提となる。GMO-PGによれば、購入手続きなどでユーザーの属性情報が必要になったとき、EC事業者は、そのオリジナルデータを持つECサイトまで読み取りに行くと説明。自社でデータを持たないため、個人情報漏えいのリスクを軽減できるとしている。

 また、セキュリティ面についてGMO-PGは、「カード業界のセキュリティ仕様に準拠したシステムや、対策を日頃から行っている」とコメント。フィッシングサイトなどの脅威よりも「カード自体がもとから持っているマイナス面(不正利用など)の方が大きい」とした。

 現在GMO-PGでは、ECサイト構築オープンソース「EC-CUBE」でのOpenID決済サービス連携実証を進めている。具体的には、属性情報交換の拡張仕様「OpenID AX」を実装。年内にはAXのセキュリティ面をより強化した拡張仕様への対応も視野に入れているという。さらに、クレジットカード決済以外のさまざまな決済手段への拡張を視野に入れ、システム面、法制度面などでも関係機関と連携しながら評価・検証を行っていく考え。


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(野津 誠)

2009/10/8 19:05