NTT西日本、販売代理店への不適切な顧客情報提供


 NTT西日本は18日、業務委託先のNTT西日本-兵庫の社員が、一部の販売代理店に対してNTT西日本の顧客サービス情報を不適切に提供していたとして、経緯を公表するとともに謝罪した。

 NTT西日本-兵庫では、販売代理店が所有する見込み客データの電話番号リストを預かり、既にNTT西日本が提供している光回線に加入している顧客や提供エリア外の顧客などを削除する「リストクリーニング」を行う際に、顧客が利用しているサービス情報を識別できる記号を付与し、販売代理店に返却していたという。

 販売代理店に提供した情報の件数は、兵庫県内の顧客が利用のサービス情報35万3605件。内訳は、NTT西日本のADSL利用情報が11万7402件、NTT西日本以外のDSL利用情報が22万3866件、NTT西日本以外へ移行した番号ポータビリティ情報が2357件、NTT西日本-兵庫における販売代理店での過去の受注取消情報が9980件。

 NTT西日本-兵庫が販売代理店に提供した情報は、顧客の回線状況を示す記号のみで、氏名や住所、電話番号、料金引き落としの口座番号などは含まれないという。また、販売代理店に提供した情報は既に廃棄しており、各代理店が当該情報を用いて営業活動を行った事実は確認されていないとしている。

 NTT西日本とNTT西日本-兵庫では、Webページと新聞公告によりお詫び文を掲載するとともに、問い合わせ用のフリーダイヤルを設置。今後、両社は情報管理体制の強化や他事業者情報の抽出規制の厳格化など、再発防止策を実施するとしている。


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(三柳 英樹)

2009/11/19 12:15