TBSとMS、ヤフー、中高生向けに情報セキュリティ啓発のWebドラマ


「C.I.A ~サイバー・インテリジェント・エンジェルズ~」

 TBSテレビとマイクロソフト、ヤフーの3社は、2月2日の「情報セキュリティの日」に合わせて、中高生向けに情報セキュリティ対策の啓発活動を推進するキャンペーンとして、Webドラマ「C.I.A ~サイバー・インテリジェント・エンジェルズ~」の無料配信を開始した。

 3社では、キャンペーン対象となる中学生および高校生について、ブログやSNSなどの多様なサービスを利用する一方で、情報セキュリティ対策のリテラシーが低いと指摘。このため、インターネット上の犯罪などのトラブルに巻き込まれやすく、情報セキュリティ対策のリテラシー向上が必要だとしている。

 Webドラマ「C.I.A ~サイバー・インテリジェント・エンジェルズ~」では、TBSの中高生向けWebサイト「Girls@SweetStreet」に登場し、雑誌「ピチレモン」のモデルとして活躍する前田希美と黒田瑞貴を起用。2人は、インターネット世界の安全と平和を守る秘密組織「C.I.A」の見習いエンジェル(前田希美)と先輩エンジェル(黒田瑞貴)として、インターネットを利用する際に遭遇するトラブルの解決方法、便利な活用方法をドラマ仕立てで紹介していく。

 配信は、TBSが「Girls@SweetStreet」内に開設した特設ページと、Yahoo! JAPANの特集コンテンツ「ネットの安全特集2010春」のページなどで実施。各話4分半、全12話構成で、2月1日から3月にかけて順次配信する。視聴時に利用するプレーヤーは、TBS側がFlash Player、Yahoo! JAPAN側がSilverlight。


第1話の映像第1話では検索に関する紹介に加えフィルタリングも取り上げる

Webドラマを通じて情報セキュリティの大切さを訴求

 マイクロソフトは、キャンペーンの企画および映像コンテンツの制作協力を担当。説明会に登壇した堂山昌司代表執行役副社長は、「PCやモバイル、テレビ、クラウドを組み合わせて『3スクリーン+クラウドサービス』を事業として掲げている」と語り、「クラウドが世の中に定着するとユーザーの裾野が子どもからシニア層まで広がっていき、情報のセキュリティが重要になる」とコメント。このため、製品を通じたセキュリティ対策機能の提供に加えて、「今回のようなマーケティング活動を通じても、情報セキュリティの大切さを訴求していきたい」と述べた。


マイクロソフトの堂山氏TBSテレビの城所氏ヤフーの喜多埜氏

 TBSの城所賢一郎取締役副会長は、3社共同で2009年に実施した小学生と保護者を対象にした情報セキュリティに関するワークショップなどを紹介。「マイクロソフトやヤフーと比べると、テレビはオールドメディアと言われるかもしれないが、TBSグループでも動画やニュースをインターネットに配信している」と述べ、「テレビ番組を制作して放送するだけではなく、テレビ局もどんどんネットとの関わりが深まっているのが実際である」とした。

 続けて、「インターネットの世界は便利な反面、危険な事柄も秘めており、危険な面に対する見分け方や情報をテレビやインターネットを通じて発信したい」とコメント。その上で、「安全なインターネット社会に寄与できるよう、社内でも議論を深めながら貢献していきたい」と述べた。

 ヤフーの喜多埜裕明取締役最高執行責任者は、「情報セキュリティの日」に関連した取り組みとして、今回のキャンペーンや特集サイトに加えて、「Yahoo!ツールバー」でフィッシング警告機能を強化した点などを紹介。喜多埜氏は「インターネットを安全に使ってもらうための取り組みを、ヤフーでは可能な限り進めていきたい」とした。なお、ヤフーではモバイル版サイトでも情報セキュリティを特集したコンテンツを追って公開する予定という。


セキュリティ啓発活動に関するマイクロソフトの取り組み3社共同による取り組みなども紹介ヤフーでは「ネットの安全特集2010春」も開設した

 発表会にはこのほか、Webドラマ「C.I.A ~サイバー・インテリジェント・エンジェルズ~」に出演する前田希美と黒田瑞貴が登場。ドラマに対する意気込みを語ったほか、友人がインターネットを通じて知り合った人と実際に会ったことがあるなど、身近に起きたインターネットに関する事柄への対処方法を、登壇した3氏に質問するなどしていた。


(左から)黒田瑞貴と前田希美マイクロソフト、TBS、ヤフーの代表者とのフォトセッションフォトセッションでは「ネットの世界の安全と平和のために一肌脱ぐ」という意味を込めて、背中に付けた“C.I.A”ロゴを見せるポーズも披露した

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(村松 健至)

2010/2/2 17:20